今回、初めての試みとして、戦術クイズを出してみました。正解者がどれだけいるかよりも、どれだけの人が解答してくれるかに注目していました。地上軍の具体的な戦術に関して、みなさんがどれほどの関心を持っているかが気になっていました。
正解は「Ａ案」です。理由は解答編を読んでください。読み応えのある解説も用意しました。
かなりの方がＣ案に引っかかったようです。この方たちが怒濤のような進撃が勝つ条件だと考えたとすれば、それは近代戦について基本的なところで認識を誤っている恐れがあります。現代戦においては、猛烈な火力のぶつけ合いが行われるので、勇敢な突撃は大損害を出す恐れがあるのです。そこで、どうするか？ あの手この手で敵には出血を強い、味方には安全を追求するのです。そのためには、なんでもやります。
また、２時間以内の戦闘で、しかも本格的な決戦ではないのに、これだけの損害が出るということに、目を向けてもらいたいと思います。24パーセントを脱出させて、ギリギリの勝利を収めた場合では、ブラッドレーは38台中25台、Ｍ１戦車は41台中31台が破壊され、自走迫撃砲と自走榴弾砲部隊は全滅。偵察チーム（76人）は38分隊中16分隊が壊滅しました。32人が戦死・負傷した計算になります。車両部隊の隊員を含めると、犠牲者は100人を越えるかも知れません。すべては指揮官の判断の結果です。たった２時間で、これだけの損害が出ることを考えてみてください。うかつに戦争という選択肢を選ぶべきではないのことが分かります。
残念ながら、理由まで答えてくれたのはお一人だけでした。しかし、その方は見事に正解していました。それを下に掲載致します。
