キール大統領が死亡の噂で衆目の場へ

2016.10.13


 sudantribune.comによれば、12日、南スーダンのマイケル・マクエイ・ルース情報大臣(Michael Makuei Lueth)は若い南スーダン人をソーシャルメディアを悪用したと非難し、当局はすぐに行動をとりました。

 「こういう状況が続けば、我々はみなさんを世界から遮断したとしても驚かないでください」と彼は首都ジュバ(Juba)で記者に言いました。

 サルバ・キール大統領(Salva Kiir)は水曜日に、病気だという噂を払いのけるために通りで行進を率いました。

 オープンのハードトップカーに乗り、キール大統領は午後の光の中で支持者に手を振り、後に記者に彼の命は「私を創った人(神)の手の中」にあると言いました。

 アフリカの角の国がオロモ族(Oromo)とアムハラ族(Amhara)の活動に対抗して非常事態宣言をして、ソーシャルメディアへのアクセスを制限した数日後、情報大臣は南スーダン当局はすぐにインターネットを遮断し、市民の自由を制限することで隣国エチオピアに加わると言いました。

 「エチオピアは(国家として)動いていますが、接続はしていません。こういう状況が続けば、我々はみなさんを世界から遮断したとしても驚かないでください。我々は行動し、こうしたサイバー空間は続きません」とルースは言いました。

 キール大統領が病気で死んだという噂が火曜日にフェイスブックで出回り、報道官、アテニー・ウェク・アテニー(Ateny Wek Ateny)の否定を引き起こしました。

 ジュバの通りは軍人で溢れ、水曜日早くに店やその他の会社は閉鎖したので、不穏の恐れを引き起こしました。

 「これらすべてが、ジュバに吹き込むために作られたとてもデタラメな噂です」とルースは言いましたが、火曜日に大量の配備をしたかについてはコメントしませんでした。


 単なる笑えるネット上の噂のようで、これは結構深刻です。

 南スーダンでは、この程度の話でインターネット接続が検討されるのです。噂であっても、大統領が死んだいう話が広まれば、たちまち国内に動乱が広がるという認識が南スーダン政府内にあるのです。それほど南スーダンは不安定なのです。

 日本で「安倍首相が死んだ」という噂が流れても、すぐに真偽が確認され、インターネットが遮断されることはありません。その程度の安定は日本社会に期待できます。

 また、大衆を安心させるつもりが、店や会社が閉まってしまったことは、逆に不安定さを表現してしまったように思われます。大量に集まった軍人は大統領を見るためではなく、警護のために配備された者たちでしょう。それが7月の戦闘を思い出させ、人々にシャッターを下ろしたくさせたのでしょう。

 この記事には続報があります。(続報はこちら



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.