戦友殺しの米兵に有罪判決

2011.5.27


 military.comによれば、2008年に戦友2人を殺害したジョセフ・ボジセヴィッチ3等軍曹(Sgt. Joseph Bozicevich)に有罪判決が出ましたが、陪審員が満場一致でなかったために死刑を逃れました。この事件については、過去に4件の記事を紹介しています。(記事

 ボジセヴィッチ軍曹は終身刑に直面していますが、仮釈放の可能性は未定です。陪審員が満場一致で有罪とした場合のみ、軍事法廷は死刑を選択肢に入れることができます。12人の陪審員はどのように意見が分かれたかについて、正確に報告しませんでした。

 ボジセヴィッチ軍曹(41歳)は、2008年9月14日に、ダリス・ドーソン2等軍曹(Staff Sgt. Darris Dawson)とウェズレー・ダービン3等軍曹(Sgt. Wesley Durbin)が、彼を戦闘地域での許されないミスについて批判した後で撃ったことを認めました。しかし、彼は2人の兵士が、彼の頭にライフル銃を向け、彼について彼らが書いた報告書に彼が署名しないと、殺すと脅した後でのみ発砲したと証言しました。

 検察官は、ドーソン軍曹が戦場での失態のために、4人の部隊の指揮権を剥奪することに決め、男たちが彼のプライドを傷つけたあとで銃をつかんだと主張しました。検察官のスコット・フォード少佐(Prosecutor Maj. Scott Ford)は陪審員に火曜日、「彼の自我への最終的な打撃」のあとでキレたのだと言いました。

 判決が読まれたとき、ボジセヴィッチ軍曹は静かに座り、感情を表に出しませんでした。判事、陪審員、弁護士チームが法廷を去ると、犠牲者の肉親や友人たちは突然、歓声を発しました。ダービン軍曹の母親は安堵で椅子に崩れ落ちました。無骨な兵士たちがうれし泣きし、犠牲者の家族たちは検察官に挨拶し、法廷の外に立つ警備兵にまでも称賛・抱擁しました。刑の宣告は木曜日に始まります。犠牲者の家族は、彼が数十年刑務所に入ることを満足しているようでした。


 犠牲者の家族の反応は、記事にさらに書かれていますが省略します。事件から判決まで時間がかかっているので、彼らの歓喜は軍事法廷では珍しいことですが、当然かも知れません。

 昔なら死刑でもおかしくない事件ですが、なんとか終身刑に決まりそうです。ボジセヴィッチ軍曹の主張には無理があるように思えます。彼が報告書に署名しなくても上官に報告することはできますし、それが本当なら報告書が実在していることになりますが、記事中には何も書かれていません。ボジセヴィッチ軍曹が言うとおりなら、彼は武力を行使してその場を逃れ、別の者に助けを求めれば済んだはずです。相手を追いかけて、背中から6発撃つのは、正当防衛の姿ではありません。この辺はもう少し詳しく報道されるべきだとは思います。


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