タリバン殺害犯が刑務所で自殺未遂

2011.10.28


 military.comによれば、タリバンの捕虜を殺害したことを認めたデイビッド・ローレンス上等兵(Pfc. David Lawrence)が3週間前に刑務所で自殺未遂をしましたが、精神健康担当官が薬を変えてからは改善しました。

 ローレンスは2010年10月にアフガニスタンの刑務所で囚人を撃ったことで6月に有罪を認め、フォート・レヴェンワース刑務所で10年の刑に服していました。彼はその時にコロラド州のフォート・カールソン基地(Fort Carson)に配属されていました。彼の父親、ブレット・ローレンス(Brett Lawrence)は、彼の息子は声を聞いて、幻覚を見たために、手首を切ったと言いました。ブレットは民間の精神科医が息子が統合失調症と診断したと言いました。陸軍の一つの評価も、彼が統合失調症であることを見出しましたが、第2の調査は重い精神病を見出しませんでした。


 この事件は以前に2回紹介しています。(記事

 最初からローレンス上等兵は精神病である疑いが言われ続けてきました。陸軍は彼が精神病であることを疑っているようで、裁判も続行して、まずいことに審理中に彼が有罪を認めたために有罪判決を受けたようです。しかし、重くはないけども精神病であることは認められたのか、死刑か終身刑ではなく、禁固10年となったようです。この思考経路は、軍事裁判を考える上でポイントになりそうです。

 やはりローレンスは重い精神病にかかっていると考えられます。禁固10年という判断は、軍事裁判の理論としては適切でも、精神病の治療には最悪の決断です。唯一救いなのは、刑務所の医師が適切な薬を処方したらしいということです。時間はかかるでしょうが、彼は軍刑務所から出されて、治療を受けることになるかも知れません。



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