ソマリアがサラセン社の契約を取り消す

2011.1.29


 military.comによれば、ソマリア政府が海賊と武装勢力を追跡するためのソマリア軍を訓練するために、ブラックウォーター社(Blackwater Worldwide)と関連する民間警備会社との契約を取り消すると決定しました。

 イブラヒム・モハメッド・ヤロウ保安副大臣(Deputy Security Minister Ibrahim Mohamed Yarow)はAP通信に、内閣がサラセン・インターナショナル社(Saracen International)との契約を取り消すと決めたと言いました。この決定は取り消しができません。彼は政府は優れた記録を持つ会社だけから援助を望んでいると言いました。「内閣は今日、サラセン・インターナショナル社にほとんどが反対する投票をしました」。同社のラフラス・ルーティン社長(Lafras Luitingh)はコメントをしていません。

 1月21日、APの記事が報じられた後、P・J・クローリー国務省広報官(P.J. Crowley)は記者に、アメリカはサラセン社の資金提供の透明性、その目的や能力の欠如を懸念していると言いました。クローリー広報官は、アメリカはこれらの懸念をソマリア当局者に伝えたと言いました。(関連記事はこちら


 過去の記事でも紹介したことは省略しました。

 歓迎すべきことです。ブッシュ政権下では民間軍事会社は大きく育ちました。オバマ政権は彼らを排除しようとしています。民間軍事会社にも活動の余地はあります。しかし、国家の軍事活動に大きく入り込むことは許されるべきではありません。それは国際人道法(ジュネーブ条約)の枠組みを浸食し、むしろ秩序の混乱を招くからです。ソマリアへの支援は国連を通じて国家が行うべきです。



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