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柏崎刈羽原発の直下に断層見つかる

2007.7.18



 昨日、このサイトで地盤のズレが気になると書いた柏崎刈羽原発の直下20kmに断層がある可能性があると気象庁が発表しました。また、柏崎市も地盤の隆起や陥没を理由に、同原発に緊急使用停止命令を出しました。

 毎日新聞に載っている防災科学技術研究所、小原一成・地震観測データセンター長の見解には疑問を感じます。

断層が原発直下まで延びているとしても、本震の震源より遠く、大きなずれがあっても危険とは言いにくい。だが、この部分が動くことが分かれば、そこで地震が起きた時に生じる揺れの大きさなどを計算し、耐震性を検証することが必要になる可能性もある。

 中越沖地震の震源の深さは17kmで、柏崎刈羽原発の北9kmです。震源が3km深いとしても直下で断層がずれたら中越沖地震よりも大きな被害が出る可能性があることは、専門家でなくても見当がつきます。

 経済産業省原子力安全・保安院原子力発電安全審査課の見解も意味不明です。

余震分布から断層が原発直下に延びている可能性は否定できない。ただ、直下に断層があってはいけないわけではなく、具体的な影響が問題になる。今後、この地震の揺れや揺れを起こした断層を評価し、運転再開などを慎重に判断したい。

 電力会社のウェブサイトには「活断層の上には原発は作らない」という記述が沢山ありますが、いつの間にか無視してもよくなったようです。もともと、断層の有無は確実に調査できるものではありません。どの断層が危険なのかもよく分からないのが実状です。地球の内部は液体金属であり、固体部分は表層部分だけなのです。断層の位置は分かっても、それを動かすマントルの動きまでは調査できません。活断層はない調査結果が出ても、多分揺れないだろうという程度の確実性しかないわけです。

 予測できない事態が起こることを忘れるべきではありません。消防隊が柏崎刈羽原発に到着するまで、普通は15分間のところが1時間もかかったことは、誰も事前に予測できなかったことでした。救急要請に消防隊員を回したために出動が遅れたのです。原発がある地域の消防ですら非常には誤りを犯すのです。



砂川氏より、この件で情報提供をいただきました。投稿のコーナーをご覧下さい。

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