米軍高官多数が人種差別批判を展開

2020.6.5



 military.comに よれば、国家的な抗議の混乱が5月25日の警察の拘束中に死亡した黒人、ジョージ・フロイド(George Floyd)の死に引き続くとき、軍は問題に対応して、隊員に手を差し伸べ、行動と理解を求めています。

 水曜日現在、各軍の指揮官たちは部隊に、全土で数万人の州兵を派遣させたフロイドの死と引き続いて起きた怒りについて述べ る覚書を出しました。

 火曜日の書簡で、統合参謀本部議長マーク・ミレー大将(Gen. Mark Milley)は、地方法執行機関を支援するよう命じられるなら、軍隊の中でレイシズム、平和的な抗議の権利と軍隊の基本的価値観について議論するときだといいました。

 「みなさんと同じく私は、不満があり、怒りを持ち、話を聞いてもらおうとするアメリカ人は、その機会を保証されるべきだと いう信念に忠実です」と、彼は軍のトップと戦闘員の指揮官に向けた火曜日のメッセージでいいました。「兵士と指揮官は、我々 が我が国の価値観を支え、常に国内法と我々の高い行動基準と一致して活動することを心に置いてください」。

 メッセージが届かない場合のために、ミレー大将は手書きの覚書を含めました。「我々すべてはアメリカの理念に身を委ねまし た。我々はその誓いとアメリカ国民に忠実であり続けます」。

 ミレー大将のメッセージはマーク・エスパー国防長官(Defense Secretary Mark Esper)が、近くの通りから抗議者が強制的に排除されたあとで、ドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)が、ホワイトハウスからセント・ジョーンズ・エピスコパル教会(St. John's Episcopal Church)まで短時間歩いたのに加わり、強く批判された翌日にありました。

 教会の前で、トランプ大統領は聖書を掲げて単独で写真を撮るためにポーズをとりました。エスパー長官はその後、グループ写 真を撮るために彼に加わりました。

 ジム・マティス元国防長官(Jim Mattis)は、エスパー長官とミレー大将がトランプに加わることで象徴的な政治的声明を出すことに危険なほどに近づいたと非難しました。

 彼は月曜日早くの州知事との電話会議でのエスパー長官の意見に異議を唱えました。その中で長官は知事たちに、街角で「戦場 を支配しろ」と求めました。

 「我々は、我々の街を、我が軍が支配しようとする『戦場』とみなすあらゆる考えを拒絶しなければなりません。国内では、非 常に希な場合に州知事がそうすることを要請した場合にだけ、我々は我が軍を使うべきです」とマティスは水曜日に「The Atlantic」に寄せた小論で書きました。

 軍のトップは自身の声明の中で、政治の外にいて、軍隊内のレイシズムを撲滅し、アメリカ人の集会の自由の権利を守るよう招 集されたら任務を果たせと呼びかけました。

 空軍は月曜日に、空軍最高位の下士官の指揮官、カレス・O・ライト(Chief Master Sgt. Kaleth O. Wright)がソーシャルメディアに、黒人としての彼の経験と黒人の空軍隊員が警察官の手で死ぬかもしれないという不安についての個人的な声明を出して道案内をしまし た。

 空軍参謀長、デビッド・ゴールドフェイン大将(Gen. David Goldfein)は後に自身の声明を出し、2人は水曜日にタウンホール・ミーティングを開き、人種と国民的対話について兵士たちの質問を求めました。

 水曜日の合同メッセージで、ライアン・マッカーシー陸軍長官(Army Secretary Ryan McCarthy)と陸軍参謀長のジェームス・マッコンヴィル大将(Gen. James McConville)とマイケル・グリンストン陸軍上級曹長(Sergeant Major of the Army Michael Grinston)は、団結を求め、レイシズムの害悪を警告しました。

 「外国と国内のすべての敵からこの国を守る能力は、アメリカ国民との献身的な信頼を基本とします。人種の分断はその信頼を 蝕みます」と彼らは書きました。

 海軍作戦部長、海兵隊指揮官、空軍参謀長と州軍局長は似たコメントを出しました。

 ビデオ映像の中で、海軍作戦部長、マイク・ギルディ提督(Adm. Mike Gilday)は「過去1週間、我々が何が起きているのかを見たあとでは、我々はレイシズムが我が国で生きていて、健在であるという事実について、我々は幻想を描くことは できません。さらに、我々が海軍の中にはそれがないということについて幻想を描けません」といいました。

 ギルディ提督は隊員に互いに手を差し伸べ、耳を傾けるよう求めました。

 州軍指揮官のジョセフ・レンギェル空軍大将(Gen. Joseph Lengyel)は、覚書の中で「私はジョージ・フロイドの死で不快になりました。こうした事件が我が国で起き続けていることに怒りました。そこでは有色人種の肌の色の非 武装の男女が警察の蛮行と違法の暴力の犠牲です」と書きました。

 彼は州軍のメンバーに憎しみと分断を根絶するよう耳を傾けるよう求めました。

 「我々はアブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)が求めた『我々の本質のよりよい天使』と呼んだとりなしを求めます」と彼は書きました。「私に加わってください」。

 50州すべてがCOVID-19のパンデミックの支援に尽力するのに加えて、現在、合計32,400人の州軍隊員が現在の 32州で知事により、コロンビア特別区で当局により、抗議に端を発する市民の暴動を統制する中で地元法執行機関を支援するた めに動員されていると、州軍局は木曜日にいいました。

 トランプは州へ現役兵を派遣するために反乱法を発動すると警告しましたが、その脅しは和らげたようでした。

 「状況次第だ」とトランプは水曜日に、彼の元大統領報道官のショーン・スパイサー(Sean Spicer)との『Newsmax』のインタビューでいいました。

 「現役兵を必ず送るとは思わない」と彼はつけ加えました。「州軍はいつも通りで、我々にはとても強力な州軍がある」。



 これはもう勝負あった、です。軍隊は武力を用いた鎮圧に反対です。軍首脳がこれだけ反対意見を出したら、いくら大統領でも 何もできません。

 この記事のほかにも、オバマ政権の統合参謀本部議長マレン海軍大将やその他の元軍高官も反対意見を表明しています。

 エスパー長官も一度は過激な発言をしたものの、すぐに間違いに気がついて訂正しました。

 この事件を見るために必要なのは、その国の歴史を知ることです。軍隊の性質、文化を知ることです。戒厳令を受け入れやすい 日本の文化で判断すると予測を誤るのです。

 トランプの再選はこれで立ち消えになったとみてよさそうです。国民を弾圧したがる大統領であることが明らかになったので す。レイシストしか彼に投票しません。

 トランプの父親、フレッドは白人至上主義団体クー・クラックス・クランの構成員だったと考えられています。1927年にこ の団体が行ったデモでフレッドも逮捕されています。息子のトランプもアフリカ系アメリカ人を嫌っていて、元妻からレイシスト と呼ばれていて、元カジノ・マネージャーも彼がアフリカ系の社員を嫌い、解雇しようとしたことが証言されています。

 次の米大統領選挙はレイシズムを審判する選挙になります。

 


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