ニューメキシコ州知事が国境部隊を引き揚げ

2019.2.7


 military.comによれば、トランプ大統領(President Trump)の治安危機の説明に挑む動きにおいて、ニューメキシコ州知事は火曜日に同州の州軍兵士の大半に米メキシコ国境からの撤退を命じました。

 ミシェル・ルハン・グリスハム知事(Gov. Michelle Lujan Grisham)はトランプ大統領の一般教書演説の直後に部分的な撤退を発表しました。彼女の共和党の前任者はトランプの提案で州兵を2018年4月に国境へ派遣し、火曜日の撤回までそこに118人が留まっていました。

 「ニューメキシコ州は我々の勤勉な州軍兵を誤って使用することで国境の恐怖を利用した大統領のジェスチャーには参加しません」とルハン・グリスハム知事は声明で言いました。

 同時に、知事は小さな分遣隊(約1ダースの州兵)が、越境する移民のための隔絶した回廊に人道上の必要を支援するために州の南西端に留まるだろうと言いました。彼女は地元の法執行を支援するために州警察も動員しました。

 「移民と亡命希望者が彼らの玄関先へ現れ続けるために我々の支援を求めているニューメキシコ州南西部、特にヒダルゴ郡(Hidalgo)の住人と当局の当然の懸念を、私は認識して理解します」と知事は言いました。

 メキシコとのニューメキシコ州国境の隔絶した一帯で、中央アメリカ人の移民はここ数ヶ月間、米当局に包囲されています。州の砂漠の国境地帯の問題はニューメキシコ州でアメリカの保護下でグアテマラの移民の子供、フィリッペ・ゴメス・アロンゾ(Felipe Gomez Alonzo)とジャケリン・カアール(Jakelin Caal)が死んだことで強調されています。

 ニューメキシコ州の国境兵の分遣隊は現役兵士の最近の連邦の派遣によって縮小させられました。

 国防総省は日曜日に、有刺鉄線を設置し、税関・国境警備局に支援を提供するために米・メキシコ国境へ3,750人以上を派遣し、総計を4,350人に増やすと発表しました。

 ルハン・グリスハム知事は先月、彼女は自分で状況をみたいと説明し、州軍と税関・国境警備局から説明を聞くためにニューメキシコ州の南端に行きました。

 火曜日、彼女は他の州(アーカンソー州、カンザス州、ケンタッキー州、ニューハンプシャー州、サウスカルフォルニア州、ウィスコンシン州)の兵士25人にもニューメキシコ州国境から引き上げるよう指示しました。


 グリスハム知事は今年の1月1日に知事に就任したばかりですが、早速、前任者の過ちを正そうとしたようです。(知事の経歴はこちら

 グリスハム知事は民主党議員で、政治経験が豊富な弁護士です。

 「国境の恐怖を利用した大統領のジェスチャー」というはっきりとした言葉に力強さを感じました。いよいよ知事たちがトランプ政権に半期を翻すときが来たようです。

 現場の声を聞いた上で、必要以上の兵士を国境に貼り付けるべきではないと判断したのは懸命でした。自分の城の中でテレビとネットを情報源にした大統領との違いを見せつけています。

 この動きが広まるよう願います。

 

 


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