ギャラガーの元部下の証言映像が公開

2019.12.30



 military.comに よれば、海軍シールズ隊員が元小隊長を批判する主張をした数時間後、エディ・ギャラガー(Eddie Gallagher)の弁護士は記事を出した記者に対して訴訟を起こす計画があるといいました。

 ドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)が彼の長い法律上の苦境に介入したあと、最近、海軍上等兵曹で退役したギャラガーは、金曜日にニューヨーク・タイムズ紙がシールズ隊員数人が彼らの指揮官を戦 争犯罪で非難するビデオ映像を公表したあと、新聞の見出しに戻りました。

 映像は戦闘に飢えたギャラガーが見境いなくイラクの民間人を撃つ深刻な告発を含みます。タイムズ紙の映像によれば、ある シールズ隊員はギャラガーが女性と子供を狙い、「ブルカが飛んだ」と自慢したと主張しました。

 ギャラガーのチームメイトは元シールズ隊員を「有毒」と「忌々しい邪悪」と呼びました。チーフは「動いている者なら誰でも 殺すことをまったくかまわなかった」と、後に説明を変え、2017年にイラクでの男性の死に責任はギャラガーではなく彼に あったと証言した1級特殊オペレーターのコレイ・スコット(Corey Scott)は主張しました。

 時々感情的になる映像は、ギャラガーが非武装のイスラム国グループの戦闘員を刺したという申し立てのあとに海軍犯罪捜査部 がシールズ・チーム7のメンバーと行った初期の尋問に由来します。ニューヨーク・タイムズ紙は尋問の一部を、FXで放送さ れ、Huluで流される「The Weekly」と呼ばれるドキュメンタリー連載の一環として公表しました。

 しかし、ギャラガーの弁護士、ティム・パラトーレ(Tim Parlatore)はタイムズ紙は、つまみ食いのような映像は、彼の依頼人の側の話を無視したといいました。「フェイク報道」とパラトーレは金曜日に説明しました。

 「我々はデーブ・フィリップス(Dave Philipps)に対して訴訟を起こしています」とパラトーレは言い、記事の背後にいるニューヨーク・タイムズ紙の記者に言及しました。

 電子メールで、フィリップスはタイムズ紙は「報道を支持している」といいました。彼は、フィリップスが記事には書かれな かった、彼に示された、さらなる事実を無視したという、パラトーレからの批判には答えませんでした。

 「彼が記事を正しくしようとしたかを確認するために、私は彼に実に多くのものを送りましたが、彼は故意に無視し、謝罪を拒 否しました」とパラトーレはいいました。「彼はこのことについて、本当に一線を越えました」。

 それはギャラガーの家族が受け取った殺害の脅迫の実例を含むと弁護士はつけ加えました。彼は宣誓されていない、問題にされ ていない海軍犯罪捜査部の映像を放送するタイムズ紙の決定を「ジャーナリズムとして恥ずかしい」と呼びました。

 シールズのギャラガーについての初期の主張は法廷に支持されていないとパラトーレは言い、タイムズ紙は記事の中でそれを十 分に伝えていません。弁護士は映像をギャラガーの弁護団にとって宝の山だと呼び、シールズの初期のビデオ尋問の矛盾とその他 の問題に言及しました。

 そのすべては、ギャラガーが殺人罪で無罪となった法廷で上映されました。シールズは敵の死体と共に写真を撮るために不適切 なポーズをしたことでだけ有罪になりました。

 「これはまさに憲法の根幹であり、国民は法廷で告発者と対面する権利を持たなければなりません」とパラトーレはいいまし た。「デーブ・フィリップスが人々にするように求めていることは、エディ・ギャラガーが憲法上の権利を行使するという事実を 無視して、法廷で告発者と対面すること、彼らの説明のあら捜しをすること、そのすべてを無視して、初期のビデオ映像に回帰す ることです」。

 最後の数行はギャラガーの事件の解説なので省略しました。

 パラトーレは宣誓していない供述は信用できないと言っていますが、私の裁判傍聴の経験では、宣誓した証人も嘘をつきます。 なので、シールズ隊員の証言は信用できないとはいえません。

 明確な証拠がないと有罪にはできないので、シールズ隊員が見たことは、物的に証明できないので、裁判では採用されなかった だけと思われます。最初のうち、ギャラガーの行為は現場ですぐには咎められなかったので、犯行を証明するだけの材料がないの でしょう。証拠がないだけで、事実がなかったとは考えない方がよさそうです。そうしないと、元指揮官を部下たちがここまで批 判することは普通起きません。

 ギャラガーは長年の戦闘経験で神経に異常をきたした可能性があり、それが彼に分別を失わせたのかもしれません。この事件に ついては、詳細までは知っていないので、断定的なことはいえないものの、元部下たちが口を揃えている点は見過ごさない方がよ いと考えます。今後もさらに新しい情報が出てくる可能性があり、注目していく必要があります。

 


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