米軍とインド軍が初の三軍合同演習

2019.12.1


 military.comに よれば、先週、二カ国から来た約2,000人の兵士がベンガル湾で軍事演習を終え、アメリカとインドのパートナーシップにお ける新しい新しい画期的出来事となりました。

 強襲揚陸艦ジャーマンタウン(Germantown)に乗った約500人の海兵隊員と海軍隊員は、インド海軍艦に乗った約 1,200人のインド兵はタイガー・トライアンフ演習(Exercise Tiger Triumph)のために集まりました。陸軍、海軍、空軍を含むすべてのインド軍が米兵との訓練演習に参加しました。

 9日間の演習は12月21日に終わります。

 昨年、アメリカとインドは防衛協定に署名しました。ジム・マティス国防長官(Defense Secretary Jim Mattis)は当時、二カ国はインド洋・西太平洋地域の自由と繁栄のために共に活動しますといいました。

 アジア・太平洋地域で中国の影響が拡大するとき、アメリカとインドの強力なパートナーシップの重要性を強調しました。1月 の国防総省のニュースリリースは、アメリカ・インドの防衛関係を「アジア・太平洋とインド洋における平和、繁栄、安定におい て不可欠です」と呼びました。

 アメリカは2016年にインドを主要な防衛パートナーと宣言しました。

 演習に関する海兵隊員のビデオ映像によれば、互いの海軍の能力に触れるために、タイガー・トライアンフ演習の間、米兵はイ ンド艦に、インド兵はジョージタウンに乗って航海しました。ヴィシャーカパトナム(Visakhapatnam)から東海岸 をカーキナーダ(Kakinada)へ約100マイル南へ航海しました。

 演習中にインド軍のUH-3Hヘリコプター「シーキング」がジャーマンタウン艦上に着陸し、艦上で実弾射撃訓練がありまし た。兵士たちは人道危機に対応するために海岸への上陸も練習しました。

 ドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)は、彼がインドのナレンドラ・モディ首相(Prime Minister Narendra Modi)と共に現れたヒューストンでの9月の集会で演習について話しました。このイベントは「ハウディ・モディ。共通の夢。明るい未来」と宣伝されました。

 「我々の国の間で最初の三軍の軍事演習を行い、11月にアメリカとインドは防衛関係の劇的な進展を見せるだろう」とトラン プはいいました。「演習はタイガー・トライアンフと呼ばれる。いい名前だ。我々は我々の自由を守るために共に活動する勇敢な 米軍とインド軍の隊員すべてを讃える」。

 多くの者がアメリカ=インドのパートナーシップを中国に対抗する上での重要なステップと見る一方、その関係はインドがモス クワが「F-35キラー」と宣伝するS-400「トリウームフ」対空ミサイルを買うという決定を進めると決めた時に複雑にな りました。

 しかし昨年、米インド・太平洋司令部のフィル・デビッドソン提督(Adm. Phil Davidson)が米議会にアメリカのインド制裁の動きを牽制し、中国に対抗するための両国間のパートナーシップを優先すべきだと述べました。

 「もし、合衆国がこれらのパートナー国をロシアの装備品を購入することで制裁すると決定すれば、この決定はパートナーシッ プの互いの発展を妨げ、ロシアに対するそれぞれのパートナーの依存を増やすかもしれません」とデビッドソン提督は議員たちに いいました。

 昨年、マティス長官は、インドと太平洋の間の増加するつながりを認識し、U.S. Pacific Command(米太平洋司令部)は「INDO-PACOM」と改名されたと発表しました。当時、ロイターが指摘したとおり、この動きはインドへの象徴的な賛同であり、国 防総省にとって重要性の増加として見られました。

 なんとなく、この同盟はアメリカが積極的に勧めたというよりは、時代の流れて仕方なく結ばれたとの印象がありま す。あまり詳しく分析できていないので、これ以上は書きませんが、現段階ではどちらへ転ぶかよく分かりません。しかし、これ に伴って、いまはオーストラリア軍と演習をしているのが、インド軍ともやるような未来が来るかもしれません。そこは要注意で す。

 


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