米陸軍がより軽量の防弾ヘルメットを配備

2019.10.16


 military.comによれば、9月に米陸軍は密かに、高性能の狙撃弾により向上した防護を提供する少数のヘルメットを配備しました。

 陸軍の装備部門当局は、向上した統合頭部保護システム(Integrated Head Protection System: IHPS)150個を、軍の新しい拡張型暗視双眼ゴーグルの第一弾として、密かにカンザス州のフォート・ライリー基地(Fort Riley)の第1歩兵師団第2旅団戦闘団の兵士へ配備したと、PEOソルジャー(Program Executive Office Soldier)の指揮官、アンソニー・ポッツ准将(Brig. Gen. Anthony Potts)は、合衆国陸軍協会2019年年次会合で今日、記者に言いました。

 第1世代のIHPSは中型で約3ポンド(1.36kg)ですが、より高いレベルの驚異に対しての防護レベルになるために、我々が兵士たちにする必要があることは、ヘルメットの天辺に2ポンド(900g)のアップリケを施すことです」とポッツ准将は言いました。

 「兵士たちはとりわけ、彼らの頭の上に5ポンドがあるという事実を好みませんが、市街地や狙撃の脅威があると分かっている場所を通って移動するなら、兵士たちは少なくともそのときに追加のアップリケを施したいと思います」と彼はつけ加えました。

 しかし、陸軍ナティック兵士研究開発・技術センター(the Army Natick Soldier Research, Development and Engineering Center)の陸軍の科学者たちは、最大重量を40%減らすポリエチレンのヘルメット素材を形成する新しいプロセスを開発したと、同センター長、ダグラス・タミリオ(Douglas Tamilio)は記者に言いました。

 新しいプロセスは製造業者に追加のアップリケ無しで同じ弾道防護を提供するIHPSヘルメットを生産できるようにします。

 「だから、ヘルメットのごく限られた場所の脅威に対する保護のために5ポンドを持つかわりに、いまや3ポンドでヘルメット全体がその脅威に対して防護します」とポッツ准将は言いました。

 陸軍は新しいデザインのものをもっと生産するために、国防企業とともに活動しているところだと、ポッツ准将は言いました。

 「我々は現在の脅威レベルを完全に満たしていることを知るために十分に試験を行いましたが、我々はこれがそれを越えることも知っています」とポッツ准将は言いました。「いまは実際にその形成を行えるより多くの企業を増やすところです。それが終わったら、我々はこれらIHPSヘルメットにアップリケを配備することはありません」。


 自衛隊のヘルメットや防弾ベストを着用してみると、とても重いことに気がつきます。米軍のヘルメットとどれくらいの違いがあるかは分かりません。重量が公表されていないからです。現在の88式鉄帽は初期のものよりも10%軽いそうですが、もともとの重量がわからないので、重さは不明です。自衛隊が得意の「敵に手の内を知られる」のを避けるために非公開なのです。他の軍隊は公表しているのにです。

  中型で1.36kgということは、現行のヘルメットの小型の重量1.33kgに近いことになります。

 米軍は装備品をどんどん改良しますが、自衛隊はなかなか進みません。国民は自衛隊の装備は世界有数と信じているのにです。

 


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