市民権を求めて米陸軍技術兵が提訴

2018.7.24


 military.comによると、韓国生まれの米陸軍技術兵は軍が彼女を除隊させようとしたあと、米国市民権の出願に対する回答を求めて裁判を起こしました。

 4年間勤務して、テキサス州フォート・サム・ヒューストンに配属されているカルフォルニア州ガーディナ出身の29歳のイェジ・シー(Yea Ji Sea)は木曜日に連邦裁判所へ提訴しました。

 彼女は子供として観光ビザでこの国に来て、米軍勤務を望む外国人市民のための政府の特別プログラムの下で2013年に志願するまでその他のビザを持ちました。

 プログラムの下で、志願者は軍務が認証されるとすぐに帰化する志願契約に合意しました。

 「彼女は2年間未決定の市民権申請をしていて、市民権を与えられています」と、シーを代弁する「the American Civil Liberties Union of Southern California」のスタッフ弁護士、サミール・アーメド(Sameer Ahmed)は言いました。「彼らはその約束を守りませんでした」。

 法務省報道官はこの件についてコメントすることを辞退しました。

 メッセージはコメントを求めて国防総省と陸軍に送られました。

 訴訟は陸軍がここ数週間で、移民が歴史的にみて米市民権を得る見通しのために命をかけると誓った、このプログラムを通じて移民の志願兵と予備役兵を除隊させようと動いた時に起こりました。

 国防総省によると、2001年9月11日以降、約110,000人の軍隊の隊員が米軍に勤めることで市民権を獲得しました。

 しかし、「The Military Accessions Vital to the National Interest program」は結局は停止されました。

 シーは韓国に配置された医療専門家と薬剤師で、陸軍功績章2つを受勲しています。

 シーは2014年に帰化を申請しましたが、移民当局が先の学生ビザ申請で詐欺の書類があったと主張した後で、却下されました。

 訴訟によると、シーは認可済みの語学学校を通じて得た書類が合法だと信じましたが、学校の所有者が詐欺事件で有罪となりました。

 シーは2016年に米市民権を再申請しましたが、申請に対する答えは得られていません。

 軍から除隊されると、彼女は米国内で合法的に働けず、追放手続きに直面する可能性があります。

 シーは木曜日に指揮官のオフィスに呼ばれて、彼女は名誉除隊となるだろうと言われたと、アーメドは言いました。

 訴訟はシーに帰化のための面接を与え、20日間以内に申請に決定を出すよう米政府に強制することを追求します。


 これはアメリカならではの裁判で、結果がとても気になります。

 本人に責任がない場合、手続きに瑕疵があった場合の司法判断ですね。軍法務部も手段がないとして、名誉除隊を選んだのでしょうが、本人が納得できるとは思えません。

 しかも、帰化プログラムが終了していて、そこで書面上の不備が分かったという複雑な事情もあります。

 続報に注目していきます。

 


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