米軍パレードの概要が判明

2018.3.12


 military.comによれば、金曜日夜に浮上した米国防総省のメモはドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump')の論争の的となる軍事パレードの最初の公式ガイダンスを明らかにします。

 国防長官のオフィスの事務局長、ハロック・モラー海軍大佐(Navy Capt. Hallock Mohler)の署名があるはパレードが11月11日の復員軍人の日に開催されることになっていることを確認します。

 ガイダンスはパレードは箇条書きで車輪がある車両だけで、戦車を含まないことを指示します。

 「考察は地元インフラへ最小限の損害にするようなされなければなりません」とメモにはあります。

 パレードのガイダンスはパレードの終わりに「利用可能な旧式の航空機を含めるため」に大型航空機材も求めます。

 CNNは金曜日にメモのニュースを最初に報じました。

 メモはどの航空機が航空の要素を作り出すかを特定しませんが、旧式の航空機を捜すとの指示はコスト軽減のためかもしれません。

 大きな軍事パレードは1000万ドルから3000万ドルの間の費用がかかると見積もられました。

 湾岸戦争の終わりに組織されたこうした最後のパレードは約1200万ドルかかりました。

 メモでは、統合参謀本部はパレードを計画するよう命じられ、北米司令部がそれを実行するよう指示されます。

 「このパレードは自由の価値を強調し、(独立戦争にはじまり、1212年から今日までの戦争の)米軍の歴史を通じた我々の退役軍人の貢献に焦点を当てるでしょう」とメモにはあります。

 その他のガイダンスはパレードが、ワシントン特別区での退役軍人の日の年次パレードと統合され、ホワイトハウスから連邦議会までのルートを辿ることを示します。

 軍の装備品に加えて、パレードは時代の制服を着た退役軍人を伴う式典を含みます。

 ガイダンスによると、パレードの一つの要素は第二次世界大戦から現在までの軍隊内の女性の進化に光をあてます。

 陸軍の軍楽隊も姿を見せるでしょう。

 「退役軍人と名誉勲章受勲者も首都の閲兵地域で大統領を囲まなければなりません」とメモは読めます。


 最後の3行は既知の事実なので省略しました。文中の「1212年から今日までの戦争の」の部分は「the War of 1212 to today」なのですが、1212年にはアメリカは影も形もなかったはずです。意味が分かりませんが、そのまま訳してあります。

 戦車は舗装を傷める恐れがあるので避けたのでしょうね。

 前にも書いたように、米軍は北朝鮮がやるような示威目的のパレードは行いません。退役軍人の日に地元の退役軍人がそれぞれの時代の制服を着て行進する程度です。その伝統を引き継いだ内容にするということです。これはトランプの意図とは少し異なっているように思えます。

 退役軍人と名誉勲章受勲者でトランプを囲むという点が、トランプ政権ならではという感じがします。これは大統領を喜ばせ、満足させるための工夫ですね。虚栄心が強い彼には、最も効果的な演出です。

 女性の進化を取り上げるのも、アメリカの歴史からすると当然です。それまでは男性の所有物のように、家庭に閉じこもっていた女性が第2次世界大戦では後方支援任務につき、給料をもらうようになったのです。これは民間でも同じでした。女性たちは工場で武器を作り、給料をもらいました。ここに女性の社会進出が確立し、戦後のウーマンリブ運動に影響を与えたのです。このことは日本でほとんど意識されていません。

 

 


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