戦闘員虐殺事件の審問の詳細

2018.11.19


 military.comによれば、米海軍シールズのエドワード・“エディ”・ギャラガー(Edward "Eddie" Gallagher)は、彼が片手で死んだイスラム国戦闘員の頭部を抱いて、もう片方の手にナイフを持ち、「彼は俺のハンティングナイフで殺った」と自慢した写真を電子メールで送ったとされると、水曜日に政府の法務官が言いました。

 海軍の裁判官、アーサー・レコード大佐(Capt. Arthur Record)を前にした第32条の審問で、政府法務官はギャラガーの事件が軍法裁判に付託されるべきことを確立するために、目撃者の陳述、尋問、写真、電子メールの大きなバインダーを発表しました。予備審問は完全な裁判を勧告するかどうかを決めるために、審問官のために犯罪の信じるに足る理由のみを必要とします。

 19年の海軍での軍歴を持つ退役軍人のギヤラガーは軍法違反で4件の訴因で起訴され、最も深刻なのは計画殺人です。2017年5月3日、起訴状によれば、ギャラガーは負傷したイスラム国戦闘員をナイフで首と胴体を刺して殺したとされます。

 海軍犯罪調査部特別捜査官のジョー・ワルビンスキー(Joe Warbinski)はクリストファー・ザプラック海軍中佐(Cmdr. Christopher Czaplak)が率いる政府チームが呼んだ唯一の目撃者でした。

 4月から事件を調査してきたワルビンスキーワルビンスキーは審問官に、彼はシールズのチーム7、アルファ小隊、ギャラガーの部隊の9人のメンバーから宣誓証言を聞いてきたと言いました。ワルビンスキーによれば、小隊は殺人事件が起きたとき、モスル(Mosul)でイラク軍緊急対応師団の横で活動していました、

 イラク兵は建物に対して空爆を要請し、それからワルビンスキーが15歳くらいとみる負傷したイスラム国戦闘員を拘束しました。戦闘員が捕虜になり、イラク人ジャーナリストの手短なインタビューを受けたあと、彼はシールズに引き渡され、医療要員がギャラガーを含めて、彼を治療しはじめました。

 ギャラガーはその他のシールズが、呼吸困難で左足に破片を受けたように見える戦闘員を医療要員が手当てする手伝いをはじめたとき、そっけなく手を離しました。しかし、別のシールズの医療要員、C.S.(イスラム国の殺害リストに載らないようにするために目撃者はイニシャルに省略)は犯罪調査部に、彼はギャラガーが無言で歩み寄る前に戦闘員を安定させていたと考えると言いました。

 C.S.は調査官に、それは彼を完全な疑念のままに置いたと言いました。

 起訴状によれば、その後、ギャラガーはその身体の横でポーズをとり、写真を撮り、さらに再志願の儀式を行いました。

 殺人には合計3人の目撃者がいました。チームや配属された者たちは、別の角度から調査部にコメントしました。ワルビンスキーによれば、爆発物処理チーフM.M.は負傷した男に起きたことが信じられないと言い、「これはまったく取り憑かれた子供だった」と付け加えたと言いました。

 シールズと共にいた空軍戦闘管制官は死体とともに写真をとり、再志願を行うのは不適切で無礼だと認識しました。封印され審問の間に見せられなかった写真はギャラガーの携帯電話の捜索中から見されました。

 それでも、ワルビンスキーは審問の間に、3枚の写真はギャラガーの電話機で撮影されたと説明しました。

 1枚では、シールズのチーフが別の手にナイフを持って、死んだ戦闘員の頭部を体につけて持っています。2番目のは似たポーズながら、ズームアウトして、背景に他のシールズ隊員2人を伴いました。3番目のはギャラガーが戦闘員の頭部を髪をつかんで持ち、それをワルビンスキーは再志願の儀式の直後のようだと言いました。

 反対尋問の間に、ギャラガーの民間人の弁護士、フィリップ・スタックハウス(Philip Stackhouse)は、他のシールズ隊員が似た行為に関わり、死体とともにポーズをとったとほのめかしたようでした。「その日に全員がそのイスラム国戦闘員と写真を撮ったかを質問しましたか」と彼は尋ねました(ワルビンスキーは否定)。スタックハウスは、なぜ調査部は証拠としてすべてのシールズ隊員の電話機を押収しなかったかとも尋ねました。

 「あなたはそれらを言葉どおりに受け取ったのですか?」とスタックハウスはワルビンスキーの目撃者の尋問について尋ねました。彼はほとんど同意して「彼らのすべての陳述が一貫していて真実であるように見える」と付け加えました。

 ギャラガーに対する起訴は、別のときに起きた他の事件2件も含みました。その事件でシールズのチーフは民間人2人を撃ち、負傷させたとされます。

 最初の事件は2017年6月18日、ギャラガーがチグリス川東岸の塔の狙撃位置に配置されたとき起き、道路沿いに歩いていた年配のイラク人民間人を撃ち、負傷させたとされます。

 2017年7月かその頃に起きた2番目の事件は同じ場所から若い女性を撃ったとされます。

 これらの両方の出来事あと、ワルビンスキーは小隊の他のメンバーはギャラガーのライフル銃は照準器の設定が不十分で不正確なレンジカードのために少しズレており、意外なことに「彼らは彼が民間人を狙っていたと感じた」ために彼に言わないことにしたと調査官に告げたと述べました。

 「彼らの最優先事項はイスラム国ではなく、チーフのギャラガーから民家人を守ることでした」とワルビンスキーは言い、他のシールズの狙撃手は民間人を道路から遠ざけるために警告射撃をしたを付け加えました。

 訓練された狙撃手のギャラガーが彼の武器が目標を狙っていなかったことを知らなかったとの主張は、彼は小隊で最も経験豊かな狙撃手だったと断言したスタックハウスによってつけ込まれました。

 スタックハウスから「Task & Purpose」に提供された経歴書によれば、ギャラガーは海軍の軍歴を海兵隊に配備された衛生兵としてはじめ、その後、同時多発テロの直後に海兵隊偵察狙撃学校を卒業した最初の海兵隊ではない兵士となりました。経歴書は彼が2003年に衛生兵と狙撃手としてイラクとアフリカに9ヶ月間派遣されたといいます。

 経歴書は2005年にシールズになったギャラガーは、チームと共に他のリーダーシップ的役割の中で、狙撃手長(lead sniper)、小隊衛生兵長(lead platoon medic)、海曹長(lead petty officer)として勤務したと指摘しました。彼は2014年に海軍から年間優秀隊員賞を獲得し、武勇で2個の青銅星章を与えられていました。最初の青銅星章はシールズ・チーム1と友のとき、アフガニスタンでの武勇で、ほかはシールズ・チーム7と共にイラクに最後の派遣の間の行動でした。

 印象深い経歴書にも関わらず、目撃者はギャラガーが下手な狙撃手、衛生兵、戦術家だったと主張したと、スタックハウスは言いました。「あなたには矛盾や不正確が見えますか?」。

 しかし、ワルビンスキーは何もなかったと言いました。「我々が話したどの狙撃手も狙撃手としての彼の問題を話しました」。

 法務官は主にギャラガーが友人に送ったテキストメッセージに集中しました。その中で彼は殺害を自慢したり、後にそれを包み隠しつづけることで助けを求めようとするように見えます。

 たとえば、法務官はギャラガーからB.G.4等上級准尉(Chief Warrant Officer 2 B.G.)へのテキストメッセージを紹介しました。その中で彼は死んだイスラム国戦闘員と一緒の彼の写真とともに「俺は彼を自分のハンティングナイフで殺った」と言いました。B.G.は「写真に注意しろ」と返答しました。さらに、もう一つのギャラガーから「スニード(Sneed)」という名前の人物へのメッセージは、ワルビンスキーによると「彼のナイフ技術をあげてやる」と言及しました。

 一方、起訴状はギャラガーは、派遣中やその後に小隊のメンバーを彼の行動を指導層に報告するのを思いとどまらせようとして司法を妨害したとも主張します。たとえば、シールズのC.M.海曹(Petty Officer C.M.)はギャラガーは「俺はお前たちみんなにクソをかけてやる。これを持ち出すのなら、お前たちみんな終わりだ」といったと調査官に主張しました。

 ギャラガーと元シールズのアンドリュー・アラビトー(Andrew Arrabito)の間で交わされた別のテキストメッセージはを示すように思われます。目撃者を名指しして、恥をかかせようとするように思われました。捜索令状(目撃者のイニシャルが含まれていた)がギャラガーの住居に執行された直後、ギャラガーはアラビトーに彼が誰が目撃者か知っていて、現役と退役のシールズのフェイスブックのプライベートグループに「彼らが多数のシールズを密告している」という言葉を出すことを含めて、名前をソーシャルメディアに公開したいというメールを送りました」と法務官は言いました。

 アラビトーは「Task & Purpose」からのコメントの要請に直ちに答えませんでした。

 スタックハウスは、彼としては、いくつかの政府側の証拠をこき下ろして、別の理論を提供しようとしました。ある目撃者が「頑固者」と説明したギャラガーは小隊の一部のメンバーを、戦場で十分に攻撃的でないことから「子猫ちゃん」とか「臆病者」と呼んでおり、殺人と傷害の申し立ては仕返しで、彼を特殊作戦から追い出そうとする試みでした。

 スタックハウスによると、戦闘員の死は空襲ですでにある傷と、気道を開くのを助けるようにするための、シールズの衛生兵の戦闘員の首への輪状甲状靱帯切開から来たようです。

 「彼は男の首を刺しませんでした」とスタックハウスは休憩時間中に「Task & Purpose」に言いました。さらに、メディアが報じたような、イラク人民間人2人を負傷させたさらなる証拠はあるかと尋ねると、彼は「なにもない」と言いました。

 「エディはそんな人じゃない」と、10〜15人の支援者とともに審問に来たギャラガーの友人、退役したシニア・チーフのロバート・エコニアック(Senior Chief Robert Ekoniac)は「Task & Purpose」に言いました。

 第32条の審問は木曜日へと続きます。


 記事が長くて、紹介するのが遅れました。

 予備審問だからすべての証拠は出していないのかもしれませんが、法務官のいう主張は少し弱いような気もします。スタックハウス弁護士の主張もうなずける部分はあります。何かの理由で邪魔になった隊員を周囲が追い出そうとしているのかもしれません。しかし、やはり虐殺が起きたことは間違いがなさそうです。

 シールズのような精鋭部隊ですら、敵戦闘員を虐殺したり、死体と一緒に写真をとるような不祥事を繰り返しているらしいことは、この記事から推測できます。それがギャラガーだけでないらしいことは自然に理解されます。

 かつて、同時多発テロ以降のイラク侵攻で、海兵隊の偵察狙撃隊が民間人を狙撃して、武装勢力に見せかける工作を行い、自分の手柄にするとか、敵の死体に小便をかける写真を撮影したりとか、兵士たちがよりキモい死体の写真を収集したりとかいった不祥事が多発しました。

 そういうことが今でも現地部隊で繰り返されているようです。

 要するに、兵士の年齢の男の精神年齢はこの程度なのです。戦闘の意味もわからずに、趣味に走るのを止められません。敵兵の写真は格好のお土産です。

 似たような話は太平洋戦争中にもありました。日本刀で斬り落とした敵兵の首を持った日本軍将校の写真が現存します。海兵隊員は死んだ日本兵の頭部を煮詰めて骨にしてお土産にしました。

 こういう意味のない行動が拡散するのを抑えるのも軍の使命のはずですが、実態はこういうことなのです。

 

 

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.