退役軍人のための医療研究で犬が犠牲

2018.11.10


 military.comによれば、復員軍人援護局長ロバート・ウィルキー(VA Secretary Robert Wilkie)は金曜日、病気と障害を持つ退役軍人の治療法を見つけるための命を失う可能性がある援護局の実験で犠牲とならなければならないとしても、退役軍人はなにより大切だと言いました。

 「前任者はそれを許可しました。私は再許可を出すでしょう」とウィルキーは複数の援護局の施設で合計約92匹の犬が現在関与する研究計画について言いました。

 彼は実験で殺されたり傷つけられる可能性がある犬の数をいいませんでした。今月発表されたUSAトゥデイ紙の報道によれば、少なくともいくつかの実験が致死薬を注射する前に犬の脳の一部を取り除かれるのを必要としました。

 ナショナル・プレスクラブでの演説の後、質問に答えて、「私は我々の退役軍人を最優先すようにするために、倫理上のすべてのことをするつもりです。私は犬が好きです。私は犬たちとともに成長しました。私は彼らが軍隊の生活の中で奇跡を行うのをみてきました」とウィルキーは言いました。「しかし、我々にはひどく傷ついた男女の人生を変えるための機会があります。私は誰かがこの研究はなんの結果も生まないと私にいうまで続けるでしょう。

 援護局の犬の実験はアメリカ在郷軍人会(the American Legion)とアメリカ傷痍軍人の会(the Disabled American Veterans)をふくむ退役軍人サービス組織から支援されていると、ウィルキーは言いました。しかし、実験を止めるために議会では断続的な試みが行われました。

 「私の責任は戦いの重荷を負った人たちのために人生を楽なものにすることで、2018年には私には悲劇でしかなく、医療現場の開発における現段階において、我々は脊椎損傷と麻痺、それによる早期の死に対処する治療法を見つけることはできません」とウィルキーは言いました。

 研究はすべて法律上の基準に従い、厳格な監督のもとで行われると、ウィルキーは言いました。

 ウィルキーは医療研究のために犬を用い、殺すのは援護局だけではないと指摘しました。

 「まずこれを全体的な視野で見てください」と彼は言いました。「我々は92匹の犬を持っています。毎日、この国では2,000匹の犬が安楽死させられます」。

 さらに、援護局はペースメーカーの開発と最初の肝移植のような医学上の大躍進を引き起こした長い研究の歴史を持っていると、ウィルキーは言いました。しかし、彼は直接これらの大躍進と犬が関与する実験を結びつけませんでした。


 アメリカでは退役軍人のための団体が数多くあるように、犬を保護するための団体もまた数多くあります。そのため、議会でも反対の動きが出るわけです。

 ウィルキー局長が安楽死させられる犬の数と比較したのは意味がありません。今朝、たままたアメリカの犬事情を描くTV番組をみましたが、殺処分の担当者は何度やっても心が痛むと言っていました。ウィルキー局長は自分で手をくださないから気楽に言えるだけです。

 その研究が生む成果や必要性をよく検討して、犠牲にしかならないと判断されたら実験は止めるべきです。

 

 


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