シリア軍がアメリカの介入を排除へ

2018.1.16


 military.comによれば、シリア軍は国内でのいかなるアメリカの関与も追い払うと決意していると、国営テレビが月曜日に報じました。

 バシャル・アル・アサド(Bashar al-Assad)の軍隊は、国内でいかなる形のアメリカの駐留にも反対し、それを終わらせようとすると、ロイター通信は国営メディアを引用して報じました。

 アメリカが主導する同盟は、この同盟によると、現在シリア人民兵をを訓練し、クルド人が主導する反政府派戦闘員と共に新しい国境部隊を確立する予定で、これからの数年間で30,000人の要員を持つ予定です。

 国営メディアによれば、この動きはシリア外務省により批判されてきて、国家の主権に対する露骨な攻撃と烙印を押されました。

 同盟当局は、最近イスラム国民兵から解放した地域、トルコとのシリア北部国境とイラクとの東部国境を守る仕事をすることになる新しい部隊のために230人の候補生を現在採用していると言いました。

 部隊の半分はクルド人が主導するシリア民主軍からなり、それは現在、取る事イラクの国境に沿ったシリアの領域4分の1を支配します。

 トルコは国境部隊を創設することに反対していて、シリアのクルド人民兵を国内で活動する活発なクルド人武装勢力の拡張とみます。

 トルコ高官は、新しい国境部隊の訓練は国に配置されたアメリカ人外交官が先週、アンカラで呼び出された理由だったと言ったと、ロイター通信は報じました。

 タイイップ・エルドアン大統領(President Tayyip Erdogan)の報道官は新しい部隊は受け入れがたいと言いました。


 日本でいわれる脅威の多くが嘘であるのと違い、シリアでの脅威は常に本物です。

 イスラム国は追い出せましたが、その後はクルド人保護がアメリカにとって政治課題となります。

 その動きに対して、シリアとトルコが反対しています。両国が同盟を組んでアメリカに反対する可能性はないものの、個別に活動を妨害する可能性はあります。

 特に、シリアにとってはクルド人は政権転覆を狙うテロ組織です。アメリカがテロリストを支援していると主張するでしょう。

 一方で、イラクもクルド人がイラク領内に領土を持つことに反対しています。新部隊がシリア領内で活動するとしても、いい気分ではありません。

 さらに、シリアに加担しているロシアの動きも気になります。部隊の多くは引き揚げたとはいえ、いつでも増強できます。 ロシアはテロリストを攻撃するためには何でもするという態度ですから、アメリカに対抗する態度に出る可能性はあります。

 一方、分散化して見えなくなったイスラム国の追跡も続けられています。

 こういう要素がどんな風に動くかは予測が困難です。

 アフリカでのイスラム国勢力やその他のテロ組織の拡大も心配されるところです。さらに、極東では北朝鮮の問題があります。シリアでの扮装にアメリカが精力をつぎ込んでいるときに北朝鮮が行動を起こした場合、日本や韓国にとっては不利だということになります。

 こういう場合、日本は地道に防衛力を確立していくべきと思いますが、日本政府がやっているのは、不必要で高額な兵器を買うとか、よくわからない政策を打ち立てるといったことばかりです。本当によく分かりません。この傾向は自民党政権でも民主党政権でもあまり変わらないので、なお不思議です。

 

 

 


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