シリア民主軍もデリゾール州で戦闘

2017.9.10


 alarabiya.netによれば、アメリカが支援するシリア民主軍(Syrian Democratic Forces)は、北部デリゾール州(Deir al-Zor)でイスラム国に対する作戦を発表する準備があると、シリア民主軍高官は金曜日に言いました。

 イスラム国をデリゾール集の北部から押し出すことを狙う作戦は、公式には土曜日に発表されると、当局者は言いました。

 アメリカが率いる航空支援と特殊部隊と共に、大半がクルド人とアラブ人民兵の同盟であるシリア民主軍の同盟軍はユーフラテス川上流のラッカ(Raqqa)からイスラム国を追い出すために戦っています。

 クルド人のYPG民兵が先陣を切り、シリア民主軍はラッカ市の65%をイスラム国から獲得したといいます。

 デリゾールの攻撃で、シリア民主軍はユーフラテス川の方向へ、イラクに接する州の東から前進します。

 作戦はアメリカが支援する民兵を、デリゾール市へ前進したシリア軍と同盟する部隊とより近接したところへ持ってくるでしょう。

 シリア軍は今週、ユーフラテス川の西岸で、飛び地であるデリゾール市へ到達し、3年間続いたイスラム国の包囲を破りました。

 ロシアの航空戦力とイランが支援する民兵の助けを得て、前進は砂漠の全域でイスラム国に対する数ヶ月の東方への素早い進展を仕上げました。

 東方への行進は時折、シリア軍とその同盟国をアメリカが支援する部隊と紛争させました。

 それもで、対立する作戦は大半はお互いの道から離れていて、アメリカが率いる同盟はダマスカスとの戦争をやろうとしていないと強調しました。


 ラッカ戦の終了宣言が出ないまま、戦いはデリゾール州へシフトしようとしています。特に、デリゾール市には油田があるので、シリア政府はこちらを優先しているようです。

 アメリカとロシアは、シリア介入はイスラム国根絶を理由にしていて、表向きは協力し合っていますが、その目的は正反対です。

 展開としては、ロシア軍が先にデリゾール市を占領し、シリア民主軍はデリゾール州北部を占領することになりそうです。その後の展開は、なんとも分かりません。シリア政府はクルド人に出ていってほしいでしょうが、「そこはシリアの土地だ」とクルド人を攻撃すれば、アメリカが黙っていません。

 アメリカとロシアがシリア政府とクルド人の交渉を仲介するという可能性が一つありそうです。

 同じことがラッカで起きるでしょう。その他の地でも起きる可能性があります。大国同士は戦いたくないから、細かい対応をして済ませると予測します。もちろん、まったく別の方向へ状況が流れていく可能性もあります。

 こういうことを日本政府は検討しているのでしょうか?。

 

 


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