ラッカでイスラム国が麻薬を使用

2017.8.17


 military.comによれば、ラッカ(Raqqa)の包囲の中で降伏したか捉えられた飢餓状態のイスラム国は、アンフェタミン使用の徴候を示したと、米軍報道官が水曜日に言いました。

 最近、アメリカが支援するシリア民主軍(the Syrian Democratic Forces)に拘束され、同盟の顧問たちに尋問されたイスラム国戦闘員は、栄養失調で、やせ衰え、腕に注射痕がありました。

 腕にあばたのような針の跡がある拘留者を見たシリア民主軍と顧問たちは、イスラム国戦闘員たちは「殺人の熱情」を強化するためにアンフェタミンを使っていると結論したと、「生来の決意作戦」の統合合同機動部隊の広報官、ライアン・ディロン陸軍大佐(Army Col. Ryan Dillon)は言いました。

 「それらは我々がアンフェタミンだと評価した兆候です」と彼は言いました。

 バグダッドから国防総省への電話会見でディロンは、ラッカからの初期報告は、イスラム国戦闘員が警戒を保ち、行動し続けるために、一種の薬物を使っていることを聞いた最初であると言いました。

 彼は、それはラッカの戦いで彼らの自暴自棄の兆候であり、そこで「絶望して、狂信的なテロリストたちは脱出のチャンスがないまま領域にしがみついています」と言いました。

 シリア民主軍はラッカの55%を支配したと主張しますが、ディロン大佐は街を巡る戦いは、イスラム国が大変に賢い即製爆発物を用い、アメリカとイラクの指揮官がモスル(Mosul)の戦いで使ったと説明したのと同じ三正面防衛に頼っているために、素早く簡単には行かないと言いました。

 ラッカでイスラム国の兵士たちは屋根の上から、地上で、彼らが街の下に掘ったトンネルの迷路で戦っていると、ディロン大佐は言いました。

 今週早く、シリア民主軍はトンネル網からのイスラム国による反撃を撃退したと、彼は付け加えました。

 ディロン大佐は、米中央軍司令官、ジョセフ・ボテル陸軍大将(Army Gen. Joseph Votel)がイラク当局者と合うために、「生来の決意作戦」の統合合同機動部隊の指揮官、スティーブン・タウンゼンド陸軍中将(Army Lt. Gen. Stephen Townsend)と、イスラム国に対するイラクとシリアでの戦争の進展について相談するためにバグダッドを訪問したことを認めました。

 ボテル大将がシリアに行くかどうかは、いま明らかではありません。彼はそれを過去にしました。

 バグダッドからの会見で、ディロン大佐はイラクとシリアにいると国防総省が報告する米兵の人数と、実際に現場にいる人数の長きにわたる相違について説明されました。

 ディロンは再び、兵士の部隊管理レベルではイラクで5,200人で、シリアでは500人の少し上だとしましたが、一時的に任務についていると考えられる人たちを入れると、人数はかなり上であると認めました。

 ドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)はジム・マティス国防長官(Defense Secretary Jim Mattis)に、イラクとシリアで部隊管理レベル、兵数を決める広範な裁量を与えましたが、マティス長官は今日までオバマ政権のレベルを保持し、一方で一時的な任務で部隊を増強しました。

 ディロンはイラクとシリアで米兵について彼が与えた数字は、一時的な理由で戦いに出入りする上で来る人達を含めておらず、これが方針であり、これ以上コメントできないことを認めました。


 まあ、予想の範疇とはいえ、麻薬まで使い、栄養失調ですから、イスラム国は末期状態です。一時はあたかも無敵のよう振る舞っていた彼らですが、これが実態というところまで来ました。

 戦略的によいものを持たない武装組織はこんなものです。旧日本軍も大量の餓死者を出し、麻薬を使ったという話もあります。軍事問題は雑になったらダメです。それが最近の日本にも見られると、私は考えています。

 こういう他人の失敗は、自分への教訓にしなければなりません。

 シリアのイスラム国について、コメントすることは、もうほとんどありませんね。あとは、なるようにしかならないということです。

 

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.