シリア民主軍がラッカ旧市街地へ突入

2017.7.4


 alarabiya.netによれば、シリアでアメリカが支援する部隊は、ラッカ(Raqqa)の壁に囲まれた旧市街地を突破したと、米中央軍司令部は月曜日の夜に言いました。

 「同盟軍は旧市街地を囲むラフィクア壁(Rafiqah Wall)に2つの小さな隙間を開けて、ラッカの最も堅固に要塞化された部分へ前進することでシリア民主軍を支援しました」と中央軍は声明で言いました。

 アメリカが支援する戦闘員は日曜日、民兵が保持するラッカを、街の新しい部分へ入るためにユーフラテス川を渡って、はじめて南から穴を開けたと、監視団体は言いました。

 中央軍は、シリア民主軍は壁を戦闘陣地として使い、アメリカが支援する兵士に対して地雷と即製爆弾を埋めたイスラム国戦闘員から激しい抵抗を受けたと言いました。

 「壁の2つの小さな部分に狙いを絞った攻撃を行い、同盟軍とパートナー部隊に、彼らが選んだ場所で旧市街地へ突破させ、イスラム国がに事前に配置した地雷、即製爆弾、自動車爆弾を使う能力を奪い、シリア民主軍と民間人を守り、壁の最も大きな部分の完全性を保護しました」と声明は言いました。

 「狙った場所は25メートルの部分で、全体で2,500メートルの壁の残りを守りました」と声明は付け加えました。

 同盟軍によると、2,500人の民兵が街を守っていると見積もられます。


 穴を開けた場所が正確には分かりませんが、壁の東側には道路が通っている場所が2ヶ所あり、そこが傷害物で塞がっていたとすれば、それを破壊したのかもしれません。黄色い矢印がその場所です。

図は右クリックで拡大できます。

 ただ「ユーフラテス川を渡って、はじめて南から穴を開けた」という記述もあって、これは別の攻撃のことなのかが気になります。渡河したのがどこかも、渡河の方法も分かりません。南側には壁がほとんどなくて、そこに進撃路が開いたのなら、直接旧市街地へ入ることができます。 下の図に壁と橋の位置を示しました。

図は右クリックで拡大できます。

 南から攻めるには2つある橋の少なくとも1つをとりたいところです。

 戦況がはっきりと分かりませんが、とても早く旧市街地へ突入したので、シリア民主軍に有利に進んでいるのは間違いがありません。

 

 


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