ハワイが核爆発によるEMP攻撃を警戒

2017.5.14


 military.comによれば、1962年7月6日、ハワイは大規模な電子パルス攻撃(EMP)を受け、それは州の通信システムと交通信号を数分間、実質的に電気で動くすべてのものを止めました。

 EMPは外国政府による攻撃ではなく、米政府が「スターフィッシュ・プライム(Starfish Prime)」と軍隊が命名した作戦で、1.4メガトンの核弾頭をジョンソン環礁上空248マイル(399km)の高さで作動させていました。

 テストはハワイとアラスカで無線の混乱を引き起こし、太平洋上の6個の人工衛星をノックアウトしました。

 「850マイル(1368km)離れていたので、誰もテストがハワイに影響すると予測しませんでした」と、ハワイの最も目に見えるランドマーク、ダイヤモンド・ヘッドに位置するハワイ緊急事態管理局の副局長、トビー・クレアモント(Toby Clairmont)は言いました。

 「この種の爆発は人々を傷つけませんが、電力と電話、そして生活の基礎となる設備のあとを追い、医療施設で問題を起こすと、我々はみています」。

 北朝鮮が核兵器と大陸間弾道ミサイル能力の開発していることで、ハワイの防衛専門家は北朝鮮が50番目の州をEMP攻撃の標的とすることを懸念します。

 そうした爆発は、大気圏で十分な高さで爆発させれば、ハワイから数百マイルであっても、その活動と通信に打撃を与えることができます。

 「これは論理上のことではありません。すでに起きたことです」とクレアモントは言い、民間と軍隊の電気と通信のシステム両方に大きな損傷を与えたことを指摘しました。

 ハワイの電気網と通信システムへのEMP攻撃の脅威に関する懸念は、現実であり、真剣に対処されなければならないと、ハワイ選出の民主党ツルシ・ギャバード下院議員(Tulsi Gabbard)はFox Newsで言いました。

 「我々の生活のほとんどすべての面が電気に依存しており、1962年よりもずっと多くそうなっており、銀行から健康管理、通信、自動車まですべてがです。だから、そうした攻撃がある破滅的な影響を想像できます」とギャバードは言いました。

 攻撃がハワイに向けられなかったとしても、ハワイでは別のリスクの層があるとギャバードは言いました。

 「もし攻撃が本土で起きて、電力網が西海岸でシャットダウンされるなら、我々の食料とエネルギー供給チェーンを総合的に途絶させてハワイで危機を作るでしょう」とギャバードは言いました。

 キャンプ・スミス(Camp Smith)の合衆国太平洋司令部がオアフ島にあり、真珠湾を含めて州が11ヶ所の軍基地を持っていることもあって、ハワイはおそらく他の州よりも望ましい目標だと、ヘリテージ財団アジア研究センターの上級研究員、ディーン・チェン(Dean Cheng)は警告しました。

 米太平洋司令部の報道官、デイブ・ベナム(Dave Benham)は、軍は地球の半分にわたる責任地域でアメリカの利益に対するいかなる脅威にも対抗する準備があると言いました。

 「向こう見ずで、無責任な、撹乱的なミサイルテストの計画と、核兵器能力の追求のために、この地域の第一の脅威は北朝鮮のままです」とベナムは言いました。

 一部の専門家はEMP攻撃はありそうな懸念ではないと主張する一方で、ナショナル・ジオグラフィックは、科学者と軍隊の専門家の議会委員会は2004年にEMP攻撃が大規模な停電を起こし、経済と電力のネットワークに損害を与える可能性があることを強調します。

 「攻撃の特定の性格により、我々の主要なインフラの前例のない、カスケード状の機能停止が起こりえます」と2004年の委員会は声明で警告しました。

 「その場合、地域や国家の復旧は時間がかかる、難しいものになり、我が国の安全と全体的な生存能力を深刻に損ないます」。

 議会調査局の2008年のより新しい報告は、EMP攻撃が相当な損害を与える可能性があることを強調しました。

 ギャバードが提唱する一つの解決策は、電力会社がいかなる種類の攻撃にも備えてセキュリティを向上させることです。

 「EMP攻撃であれ、サイバー攻撃であれ、今日と明日の脅威に対抗して中心的なインフラと電子網を強化することに投資するよう長らく提唱しています」。


 日本にも参考になる記事なので、全訳にしました。

 EMP攻撃については、最近、民進党の原口一博衆議院議員が国会で質問しています。

 核爆発が生む電子パルスが電子機器を破壊することが知られています。日本で核攻撃が起きて同じことが起きたら、原子力発電所で問題が起きるかもしれません。

 冷却システムに電気を送れなくなったら、福島第一原子力発電所で起きたメルトダウンが起こります。電源車も故障したら、予備電力も存在しないことになります。

 こうした問題に日本政府はなんの対処もしてきませんでした。北朝鮮が核爆弾を完成させたかもしれない、あと数年で完成させるかもしれないという時期に至っても、迎撃ミサイルを更新すればなんとかなると思っています。

 原子力政策を推進するとき、面倒なので、天然災害だけに議論を絞り、現在では、その天然災害への対処も不充分であることが証明されています。要するに、日本の原子力政策は戦時をまったく想定していないのです。

 医療機関への影響は特に申告です。非常電源を持つ病院も、電子機器をすべて使えなくなります。そのために亡くなる人も出てきます。

 現実的防衛論とはこういうことで、憲法改正をして自衛隊の制約を減らすといった話ではないのです。

 

 


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