5日のミサイル実験は失敗ではなかった?

2017.4.6


 military.comによれば、北朝鮮の最新のミサイル発射は遠くまで飛ばなかったものの、専門家を悩ませるテクノロジーの2番目の試験だったかも知れません。

 水曜日の打ち上げは、今週のドナルド・トランプ大統領(Donald Trump)と中国の習近平国家主席(Xi Jinping)との最初の会合の前に行われ、彼らの注目を惹きつけるよう調節したかも知れないとの推測を引き起こしました。

 初期のアメリカと韓国の評価は、ミサイルがKN-15中距離ミサイルだったことを示しました。このミサイルは2月に北朝鮮のテストによって初めて知られました。

 北極星2号(Pukguksong-2)として知られるKN-15は、事前に搭載された固体燃料を用い、発車の準備時間を短縮し、機動性を強化して、部外者が発射前に探知することをより難しくしました。

 大部分の北朝鮮のミサイルは液体燃料を使い、それは一般的に発射前に発射台の上でミサイルに加えられます。

 韓国軍はミサイルが新浦市沿岸に近い土地から発射され、約60km飛んだといいました。

 2月のミサイルは約500km飛びました。

 アナリストたちはより短い距離が水曜日の打ち上げが失敗だったことを意味するかを判断しようとしています。

 ある専門家は、新しいミサイルのテストがアメリカ本土に届く固体燃料の大陸間弾道ミサイルの開発に向けた踏み石を意図した可能性をいいました。

 ソウルの極東研究所(Institute for Far Eastern Studies)のアナリスト、キム・ドンヤブ(Kim Dong-yub)は、なぜ北朝鮮がKN-15をより短く発射したのかと疑いました。

 「北朝鮮が再びこの方法でKN-15を発射する理由はまったくありません。発射方法は開発中のミサイルがデータ収集の目的のために最初に飛行試験を行うのにいくらか似ています」と彼はいいました。

 KN-15は潜水艦発射型の昨年夏に発射された「北極星」の改良型だと考えられています。

 移動する車両からどこからでも打ち上げられるため、多くの専門家は「北極星2号」ミサイルは安全保障の脅威をより大きくするといいます。

 潜水艦はそれを行うための隠密の方法ですが、北朝鮮は潜水艦を十分に持っていません。

 ホノルルのシンクタンクCSISの太平洋フォーラムの理事、ラルフ・コッサ(Ralph Cossa)は、彼は北朝鮮がトランプと習のサミットに合わせて何かを、恐らくは核実験を行うと予測していました。

 ミサイル発射は前兆であり、木曜日にサミットが始まるとより多くがくる可能性があると彼はいいました。

 「私は彼らは嫌われるのは気にしないが、無視されるのはひどく嫌うと冗談を言いました」とコッサはいいました。


 記事の後半はこれまでの経緯などが書かれているので省略しました。

 韓国軍によるとミサイルは約189kmの高度に達したとのことで、高度はそれなりに出たことになります。

 アメリカは6日になって、ミサイルは「スカッド」だったと発表し、この記事にあるような「北極星2号」ではなかったと発表しました。

 すると、スカッドを大きく改良したものの発射試験だったことになります。遠くまで飛ぶことは問題ではなく、打ち上げられるかどうかの見極めだった可能性があるかも知れません。先月打ち上げに失敗したミサイルと同型かは分かりません。

 スカッドミサイルを固体燃料にしたのなら、これは脅威です。「スカッドD」は射程700km とされ、北朝鮮の南部からなら日本の一部地域に到達します。

 


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