モスル戦で化学兵器が使われた可能性

2017.3.5


 alarabiya.netによれば、モスル(Mosul)で化学兵器にさらされた可能性があるために、女性と子供を含む12人の人々が治療を受けていると、国連は土曜日にいいました。

 国連世界保健機構はパートナー国と地元の保健当局と非情に有毒な化学物質にさらされたかも知れない男性、女性、子供を安全に治療するための緊急対応計画を立ち上げたと、声明でいいました。

 12人の患者全員が3月1日以降、イラクのクルド人地域の首都、イルビル(Erbil)で進行中の治療を受けているといいました。

 彼らの内4人は、びらん剤にさらされたことに関連する深刻な徴候を見せています。

 患者たちはモスル東部で化学剤にさらされました。

 国際赤十字委員会(ICRC)は金曜日、子供5人と女性2人は化学剤にさらされたために治療を受けているといいました。

 ICRCの声明は、どちらの側がびらん、目の赤み、炎症、嘔吐を生じさせた化学剤を用いたかをいいません。

 イラクの国連人道調整官、リーサ・グランデ(Lise Grande)は調査を求めました。「これは恐ろしいことです。化学兵器の使用の疑いが確認されたら、攻撃目標や攻撃の犠牲者が誰であれ、これは国際人道法への深刻な違反であり、戦争犯罪です」と彼女は声明でいいました。


 予想できない話ではなく、シリアでもイスラム国は化学兵器を使ったといわれています。モスルにそれらがあっても不思議ではありません。

 おそらく、民間人を狙った訳ではなく、イラク軍に対して用いたもので、民間人も負傷したのでしょう。イラク軍は損害に関する情報を開示しませんから、イラク軍での被害は分かりませんが、民間人以上に出ているはずです。

 

 


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