疑問が残るイエメン襲撃の詳細

2017.2.3


 military.comによれば、米特殊作戦軍はイエメンのバイダ州(Baida)、ヤクラ地域(Yakla)でアラビア半島のアルカイダ(AQAP)に対する襲撃を行いました。

 米国防総省によると、AQAP側で女性を含む戦闘員14人が殺されました。

 当局は、襲撃対は情報を収集し、AQAPが使うコンピュータとその他の電子機器を押収することを狙ったといいました。

 襲撃はアメリカ領土での潜在的な死や攻撃を防ぐ信じられないほどの量の情報をつかんだと、ホワイトハウス報道官ショーン・スペイサー(Sean Spicer)はいいました。

 しかし、「誰かが傷ついたり、殺された時、100%の成功とはよびません」と彼は記者にいいました。

 民間人が週末のイエメンで米襲撃隊の襲撃で殺されたらしく、死者の中に子供がいるかも知れないと、米中央軍は水曜日にいいました。

 1月29日の攻撃はドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)が承認した最初の作戦で、海軍シールズ1人も殺され、数名が負傷したために、ひろく注意をひきました。

 イエメン当局は先に、民間人16人(女性8人、子供8人)が襲撃で殺されたといいましたが、中央軍司令部は人数は提供していません。

 「作戦部隊指揮官が指定したチームは遺憾ながら、民間人の非戦闘員が1月29日のイエメンでの襲撃の間に銃撃戦の最中に殺されたらしい結論しました。犠牲者は子供を含むかも知れません」と中央軍司令部は声明でいいました。


 トランプがドーバー空軍基地で死亡した隊員の遺族に面会したことも書いてありますが、省略しました。

 また話をふかしているのではないかと思えるのが、「アメリカ領土での潜在的な死や攻撃を防ぐ信じられないほどの量の情報をつかんだ」という部分です。まだ情報の分析も終わっていないのに、重要な情報をつかんだとなぜ言い切れるのでしょう。失敗を隠すための方便かと思いました。

 前の記事では、施設にチームが接近した時に見つかっているのです。銃撃戦となり、負傷者が出たのでオスプレイが着陸しようとして失敗しました。その最中に、重要な情報を多数押収したというのは不自然です。増援が向かっている可能性がある中、十分な時間はなかっったでしょう。

 しかも、女性と子供が犠牲者の中に多かったということは、そもそも、そこが軍事施設だったかも疑問です。もちろん、女性戦闘員が存在した可能性もありますが、これまで男性戦闘員の死亡は話に出ていません。

 銃撃戦になり、チームが目的を達せずに撤退したのが本当ではないかと思えます。

 バラク・オバマは今ごろ「だから、俺はあの作戦を承認しなかったのだ」と思っているかも知れません。

 


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