イラク軍がモスル西方でさらに前進

2017.2.27


 military.comによれば、イラク軍は土曜日に、根強いイスラム国戦闘員から強い抵抗を受ける中、モスル西部へより深く前進したと、現場指揮官はいいました。

 アブドル・ワハブ・アル・サンディ中将(Lt. Gen. Abdul-Wahab al-Saadi)は、彼の部隊がとてもゆっくりと動いていて、イスラム国戦闘員は自動車爆弾、狙撃兵、多数の無人攻撃機で応じているといいました。

 大勢の民間人が戦闘地域を逃げたと彼はいいました。

 無人機は比較的少ない死をもたらしたものの、地上作戦のペースを遅らせる軽傷を多数負わせました。

 アル・サーディ中将は、彼はイラク軍がモスル南西端の領域とインフラを奪還した後、補給線をより短くして、街東部の部隊との連携を可能になり、ペースが増すと予測しました。

 モスル南部の小村の端に、多数の家族が軽量ブロック塀にもたれて集まりました。多くはモスル郊外の村の出身者で、4カ月以上前に、人間の盾として役立つために街へ行進させられました。「私たちは恐ろしい時を過ごしました」と3ヶ月間モスルの学校に住むことを強制された六児の母、ジュリ・ファトヒ(Juri Fathi)はいいました。「私は暖をとるためだけに子供たちの服を燃やさなければなりませんでした」。

 男性のグループは現場でイスラム国の容疑者データベースで調査され、2人の逮捕者が群衆の前を連れて行かれ、放棄された建物に入りました。「我々は彼らをモスル市内から直接連れてきました」と拘束者を届けたハンヴィーの中からイラク特殊部隊兵士はいいました。規則通りに匿名で話しました。「彼らは我々を撃っていました。私は自分の目で彼らを見ました」と彼はいいました。

 alarabiya.netによれば、上級指揮官はイラクの警察部隊が、イスラム国民兵との激戦の中、モスル西側の地域を占領したといいました。

 連邦警察遊撃師団のハイダル・アル・マチュリ少将(Maj. Gen. Haider al-Maturi)は、彼の部隊が日曜日朝にタヤラン地区(Tayaran)に入り、現在、完全な支配下に置いたといいました。

 アル・マチュリ少将はイスラム国民兵は少なくとも自動車爆弾10台を出しましたが、9台は目標に到達する前に爆発しました。10台目は警察官2人を殺し、5人を負傷させました。アル・マチュリ少将は彼の部隊が民兵2人(イラク人とロシア語を話す外国人)を逮捕したといいました。


 タヤラン地区の正確な場所が分かりませんが、別の記事には空港の近くだと書かれていました。まだ空港の周辺で戦いが続いているようです。

 アル・サーディ中将がいうとおり、空港や隣接する基地は補給基地として使え、物資を集積して、最前線へ配布しやすくします。進撃の速度が増すという予測もその通りと思います。すでにイスラム国には何の希望もない状態です。あとは、いかに華々しく死ぬかしかありません。

 民間人が逃げるのに成功しているのは、イスラム国の監視が緩んでいる、それだけ兵士が減ったということでしょう。

 

 


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