ラッカからイスラム国指導層が撤退
military.comによれば、シリアのラッカ(Syria)を孤立させ、圧力をかける1ヶ月間の作戦は、民兵組織の管理の屋台骨にヒビが入り始める成果を生んでいると、米国防総省は金曜日にいいました。
イスラム国指導者はラッカを去りはじめ、活動を川下へ移動しています」と国防総省報道官、ジェフ・デイビス海軍大佐(Navy Capt. Jeff Davis)はいいました。
彼は人数を特定しないイスラム国の官僚組織が、ラッカで終わりが近づいているとみているため、デリゾール(Deir el-Zour)へ向けて、ユーフラテス川の北岸に沿って東進しているといいました。
「我々は現在、指導層の脱出を見ています」とデイビス大佐はいい、「これはとても組織化されていて、非戦闘員の支援要員多数の規則正しい撤退であるようです」と付け加えました。
デイビス大佐民兵組織の差し迫った崩壊を予測しませんでした。そして、アナリストたちはシリアの街で厳しい戦いを予測します。
アメリカが主導する同盟国はここ数ヵ月間定期的にラッカを攻撃していました。米中央軍司令部の空爆集計日報によれば、木曜日には街の近くで、イスラム国民兵の準備のための場所2カ所と戦闘部隊1カ所を狙って17回の空爆を行いました。攻撃はトンネル4カ所、戦闘陣地3カ所、イスラム国が占拠する建物3カ所、武器貯蔵庫2カ所、イスラム国司令部2カ所、橋1カ所とその他の攻撃目標を破壊しました。
同盟国もデリゾール近くで11回の空爆を開始し、石油タンクローリー20台、油田6カ所、大砲システム2カ所、石油貯蔵タンクとクレーンそれぞれ1カ所を破壊しました。
「イスラム国は彼らが次に行く場所についてよく考えなければならないようです。他に行く場所があるでしょうか?」と2014〜2016年に国防総省の主席政策当局者だったクリスティーン・ワームス(Christine Wormuth)はいいました。
現在はワシントンのシンクタンク「the Center for Strategic and International Studies」の上級顧問を務めるワームスは、一部の戦闘員がラッカに留まり戦うと予測するといいました。
「孤立任務の本質は、彼らを押し込めようとして、彼らを去らせ、彼らを明るみへ追い出すことです」と彼女はいいました。
記事は前半だけを紹介しました。
デリゾールへ脱出する者たちは、できるだけ空爆で殲滅すべきですね。ラッカ後の戦いが楽になります。
ラッカに残るのは死を覚悟の特攻部隊だけです。モスル作戦の場合と同様に、彼らは死ぬのを待つのみであり、もはや大局に変化はありません。
モスルで西岸での作戦が始まったようです。
ワームスがいうように、問題はラッカ陥落後のイスラム国をどうするかです。デリゾールに逃げた者たちも殲滅させられるでしょう。さらに生き残った者たちが別の地域で活動することになります。北アフリカのリビアでは、現地政府がイスラム国の転戦を食い止めているようですから、かなりの確立で封じ込めに成功すると思いますが、楽観はできません。
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