イエメンの軍事作戦でオスプレイが墜落

2017.2.1


 イエメンで米軍が行った作戦でオスプレイが墜落しました。初期情報をmilitary.comの記事()から情報を簡単に整理しました。

 土曜日に海軍シールズ「チーム6」がイエメンでアルカイダ戦闘員と戦い、隊員1人が死亡し、3人が戦闘で負傷、3人が事故で負傷しました。

 チーム6は少なくとも敵戦闘員14人(一部は女性)を殺しました。

 チーム6が敵施設に近づくと、女性が戦闘陣地に駆け寄るのを見ました。

 主要なアルカイダグループは一般的に、女性を支援活動や自爆行為に限定しますが、AQAP(アラビア半島のアルカイダ)は戦闘のために女性を訓練するとされます。

 ホワイトハウスは、この襲撃がヨーロッパなどでのAQAPの計画に関する情報を集めたと言いました。

 襲撃は数ヶ月前にバラク・オバマ政権(Barack Obama) で計画されましたが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)が承認しました。

 シャブワ地域(Shabwah)の隔絶した砂漠で戦死したのは、イリノイ州ピオリア(Peoria)出身のウィリアム・ライアン・オーウェンズ上等兵曹(William "Ryan" Owens・36歳)。

 3人が銃撃戦で負傷し、別の3人がV-22「オスプレイ」が隊員を避難させた時にハードランディングして負傷しました。

 オスプレイが海兵隊のMV-22か空軍のCV-22かは不明。

 オスプレイはハードランディングの後で飛べなくあり、空爆で破壊された。

 イエメン当局はAQAPがいた村への襲撃で35〜40人が死亡したとする。

 米軍は民間人が死んだかを調査中。

 隊員はカート(麻薬を含む植物の葉)を噛むために民兵が集まった時に、航空機からラペリング降下しました。


 初期情報からは、オスプレイが墜落した原因は分かりません。様々な理由が考えられ、先入観を持つことは危険です。

 しかし、気になるのは攻撃目標に辿りつく前に敵に発見されていることです。シールズの得意技は気がつかれずに接近し、目標を静かに殺すことです。直前で発見され、銃撃戦となったのは確かです。

 隊員が釘付けになり、長引いたものと想像されます。増援が来ると少数の特殊部隊は不利になりますから、作戦の目標は放棄して、撤退を決断したのかもしれません。

 そこへオスプレイが隊員を救出するために飛来したとすると、動きが鈍い期待ですから、ブラックホークみたいに軽快に隊員を乗せられなかったのかも知れません。もしかすると、そのためにハードランディングとなった可能性は考えられます。

 特殊部隊の作戦でも、航空機が墜落した場合は報告書が公表されます。今回もじきに公表されるでしょう。それを読み解く、ポイントは敵の眼前にオスプレイが降下したかです。

 


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