潜水艦沈没はシュノーケルからの浸水か

2017.11.29


 military.comによれば、沈没したとみられるアルゼンチン海軍の潜水艦は12日前に行方不明になる前にシュノーケルに水が入り、バッテリーの一つをショートさせたと、月曜日に海軍報道官は言いました。

 11月15日にARAサン・ファン(ARA San Juan)が最後に連絡した時と場所の近くで爆発が探知された報告は生存者がいる望みを強く砕きました。

 それ以降、集中的な国際的な捜索にも関わらず、潜水艦や残骸の兆候はありませんでした。

 専門家は、。潜水艦が無傷で浸水したままなら、搭乗する隊員44人は最高で10日間分の酸素を持つだけだと言いました。

 先週、海軍は潜水艦が行方不明になる前、艦長がバッテリー区画で電気的な問題を報告し、艦はブエノスアイレスから南東に400kmのマルデルプラタ市(Mar del Plata)の基地へ戻るよう命令を受けたと言いました。

 海軍報道官エンリケ・バルビ(Enrique Balbi)は月曜日に記者に対して、艦長が艦がバッテリーに充電しているときに、シュノーケルを通じて水が入ったと報告したと言いました。

 水は換気システムを通じて艦首のバッテリー接続トレイへ行き、回路のショート、さらに火災か炎のない煙を生じさせたと、彼は言いました。

 バルビは艦長は後に問題は阻止されたと衛星電話で伝えたと言いました。

 「彼らはバッテリーを絶縁し、もう一つのバッテリー回路を使ってマルデルプラタ市へ水面下を航行しなければなりませんでした」とバルビは言いました。

 ドイツで建造されたディーゼル・電気式のTR-1700級潜水艦のサンファンは1985年に就役し、ごく最近2014年に改装されました。


 乗員家族の反応や救難活動に関する部分は省略します。

 事故の状況がようやく分かりました。

 シュノーケル航行とは、海面にシュノーケルを出して、そこからディーゼルエンジンにと人間に必要な空気を取り入れ、エンジン排気を出し、バッテリーに充分しながら航行することです。

 シュノーケルから水が入ってもバッテリーに影響しないように設計されていないのか、どこかに不具合があったのかが気になるところです。

 しかし、シュノーケルから水が入った時点で、なぜ浮上しなかったのかが分かりません。

 シュノーケル航行の場合、ごく浅い水面下にいる訳ですから、エンジンが動いているうちに浮上すれば、あとで水素が発生しても、換気できたはずです。

 考えやすいのは、水素の発生に乗員が気づかず、潜航を続け、爆発を招いたということです。その点では、人的問題もあったといえます。

 

 


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