南スーダン反政府派脱出の詳細が明らかに

2016.9.9


 sudantribune.comによれば、国連はレイク・マシャル元第一副大統領(Riek Machar)の軍隊数百人が極度にひどい様子でコンゴ共和国へ越境したことを明らかにしました。

 戦闘員は治療のために医療施設へ避難したと国連は水曜日に言いました。

 国連事務総長の報道官、ステファン・ドゥジャリック(Stephane Dujarric)はニューヨーク市で記者に、国連はコンゴ政府と南スーダン政府とこれらの戦闘員の解決を見出すという視点で協議していると言いました。

 彼はコンゴの平和維持機構MONUSCOが、指導者マシャルも隣国に消耗と脚の腫れのために隣国に空輸された数日後に兵士たちを避難させたと言いました。

 「MONUSCOは南スーダンでの最近の出来事に引き続き、SPLM-IOの武装分子多数と民間人がコンゴ共和国へ越境していたと報告します。8月18日、レイク・マシャルの出国の翌日、国連コンゴ安定化派遣団(the UN Stabilization Mission in the DRC: MONUSCO)がコンゴ当局の要請でオリエンテール州(Orientale)のガランバ公園(Garamba Park)でSPLM-IOに基本的な支援を提供しました」と国連報道官は発表しました。

 「8月24日から9月5日の間に、MONUSCOはさらに約300人の個人(民間人90人を含む)をガランバ国立公園から人道的見地から助けました。彼らの多くは致命的な状態にあると評価されました。MONUSCOは全部でレイク・マシャルを含めた117人をコンゴ当局に引き渡しました」と彼はさらに説明しました。

 彼はこれらすべての武装していたSPLM-IO分子は救助される前にMONUSCOに武器を引き渡しました。

 国連はコンゴ・南スーダン政府と、それぞれの委任条項と一致するようにこれらの戦闘員の解決を見出す支点で連動していると、彼は付け加えました。

 ドゥジャリックはレイク・マシャルの支持者たちが南スーダン国境に近いガランバ周辺の地域で発見され、彼らが緊急の医療支援を受けられるように、自発的に武装解除して、国連によって避難させられましたと言いました。

 マシャルの報道官、ジェームズ・ギャトデット・ダク(James Gatdet Dak)はジュバ(Juba)からコンゴ国境に最高指導者に同伴した彼らの兵士がコンゴへ越境したことを認めました。

 彼は政治・広大な西エクアトリア地域(南スーダン南部の3州のこと)を歩いた5週間と厳しい低温と雨天にさらされたために、軍事の指導者数名を含め、彼らの多くは病気になって極度に疲労していたと言いました。

 彼は状況はサルバ・キール大統領(Salva Kiir)の軍隊が彼らを攻撃していたために、継続的な戦いにつながったと言いました。


 記事は一部を紹介しました。

  しかし、脱出の様相は報道から想像していたとおりでした。反政府派は政府軍と正面切って戦うのではなく、賢明な方法を選んだと考えられます。

 報道官はマシャルが首都周辺にいるとみせかけ、主力は直ちにコンゴへ向かったのでしょう。一部が残って待ち伏せを行い、追いかけてきた南スーダン軍を攻撃し、ここで政府軍が大損害を受けたのです。混乱した南スーダン軍は退却し、一部が国連の民間人保護施設に逃げ込みました。残存した反対勢力軍もコンゴへ向かい、さらに追撃してくる正規軍と戦いつつ、必死でコンゴへ脱出したのです。

 まるで日本の戦国時代にみるような戦いです。5週間の間、一体、何を食べていたのかも気になります。なにも食べないと3週間で死ぬと言われますし、それはじっとしている場合の期間です。徒歩で逃げる場合は、さらに栄養をとる必要があります。街道沿いの住民からの支援が合ったのかも知れません。

 この最悪の環境にも関わらず、 SPLM-IOから出る声明が比較的冷静で、南スーダン政府の声明に節操が感じられないのも気になるところです。

 この状況でも、南スーダンの治安は安定していて、紛争当事者はいないと、日本政府は言うのでしょうね。いいかげん、大バカ者と呼んでやりたくなります。いくら戦闘が起きても、治安は安定していると言うつもりでしょうね。国連が禁止する大量破壊兵器が使われても言う気なのでしょうか?。そこまこの悲惨な戦争の状況を見てもなにも感じないのも問題です。日本政府は冷酷なバカ者にすぎません。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.