南スーダンにプランBを求める声

2016.9.8


 sudantribune.comによれば、南スーダンの元和平担当大臣で前スーダン人民解放運動(SPLM)の書記長は、サルバ・キール大統領(President Salva Kiir)政権が地域諸国の軍隊を国内に展開する今週の合意を守りそうになく、国連安保理にプランBを準備するよう要請しました。

 国連安保理のメンバーは先週木曜日に南スーダンのジュバ(Juba)を訪問し、地域諸国の平和維持軍4,000人を展開することで政府と合意しました。

 兵士は重要な政府施設、民間人と人道支援活動家へ保護を提供します。

 国連当局者の出国と同時に、南スーダン政府は「承認(consent)」しただけで、4,000人という数は「受け入れ(accept)」なかったという矛盾する声明を出しました。

 南スーダン政府は、展開する兵士の人数、彼らが持つ兵器の種類、どの国の兵士が参加するはまだ合意していないとも言いました。

 元SPLMの書記長で現在はアメリカに住むパガン・アムム(Pagan Amum)は、「承認」と「受け入れ」は同じ意味だといい、政権は言葉を弄ぶことで問題を曖昧にしていると言いました。

 「政権の報道官、マイケル・マクエイ・ルース(Michael Makuei Lueth)は、政府が地域防衛部隊(the Regional Protection Force)の展開を承認したものの、その展開を受け入れなかったと主張して意味を曖昧にしました。古典的な消耗戦で、南スーダン政府は兵数を多く受け入れるとしたことで話を曖昧にして、4,000人は最大数に過ぎず、数字は10人の少数もあり得ます」とアムムは水曜日に公表した声明で言いました。

 「キールの報道官は、兵士が携帯する武器の種類、派遣する国、すでに決まっているその他の広範な問題のを南スーダン政府が承認する必要があるとも言いました。キールの陰謀にとって、困難で早い国連事務総長が設定した9月15日の合意の最終期限は定期的になるベルで、長くかかる勝負がつかない試合の初期ラウンドの終わりの合図でしかありません」。

 一方で、キールと彼の宮殿の護衛たちは組織的に南スーダンを略奪し続けると彼は主張しました。同じ人たちは国内で武力紛争が続く原因になっており、準備不足で不完全な兵士は弁護できない理由のために殺したり殺されたりするために連れ出されます。

 彼は国連安保理は南スーダン政府とゲームに興じて時間を無駄にせず、プランBを準備すべきだと言いました。

 「安保理のプランAは代表団の飛行機が南スーダンの空域を通過する前ですら深刻に脅かされているようでした。彼らが試みたことを非難できません。しかし、キールの消耗戦略の都合のよいようにあまりにも長く振る舞っています」とアムムは言いました。

 「9月15日は南スーダン政府が無条件で兵士4,000人を受け入れる最終期限でなければなりません。さもなくば、南スーダン国民のために、IGAD-Plus、アフリカ連合、国連安保理は素早くプランBを準備しなければなりません」。


 アムム氏は私の心の友になりそうです。

 やはり、さっさとプランB、つまりキール大統領の排除をやった方がよいと考える人は存在しました。

 キール大統領は、包括的に合意したように見せかけつつ、各論で不同意を示すことで、時間稼ぎをして、その間に既成事実を積み重ね、キール派が作り上げた環境を国際社会が認めるしかないと思わせようとしているのです。

 現状を受け入れることは、世界の歴史に悪しき前例を作りかねません。ごねれば国連も受け入れるという悪しき慣習です。そういう態度を止めないなら、独立を認める訳にはいかないと、明確な態度で示すことが、似たような独裁者が出現することを防ぐのです。

 日本が示している態度は最悪です。国益だけで南スーダン問題を考えているから、こういう場合に適切な発言をしたり、具体的な行動を起こすことができないのです。所詮、日本の外交はガラパゴス諸島のイグアナみたいなもんで、自分だけの世界に住む孤独な存在にすぎません。

 アメリカなどの無人攻撃機により、南スーダン軍の戦車、重砲、武装ヘリコプター、武器庫を破壊し、軽歩兵程度の軍隊に貶め、周辺国の戦力で十分に勝てる状況を作れば、比較的、短期間でキール派を逮捕するか、逃亡させられるはずです。

 その前には、自衛隊は撤退ですね。いくらなんでも、これではPKO五原則が守られている国民に説明できませんから。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.