国連安保理メンバーが南スーダン政府を訪問

2016.9.4


 3日付けのsudantribune.comによれば、国連安保理のメンバーは南スーダンに4,000人の平和維持軍を拒否したことに対して警告を出しました。

 首都ジュバ(Juba)で金曜日に記者たちに対して、アメリカの国連常任委員のサマンサ・パワー(Samantha Power)は世界と協力することへの明白な不履行はプランBを導き、それは国家としての南スーダンを失望させ得るといいました。

 「理事会はプランBを採択しないので、我々はここにいます。それは国連安保理にとってというだけでなく、政府を頼りとするこの国の人たちにとって大きな失望です」とパワーはいいました。

 先月、安保理は南スーダン隣国諸国の4,000人の兵士を、サルバ大統領(President Salva)とレイク・マシャル元第一副大統領(former Vice President Riek Machar)の間の21カ月の戦いを終わらせる2015年8月の和平合意の実行を監視するためにジュバに展開する計画の決議を採択しました。

 合意は7月に軍隊の間で、マシャルが結果的にタバン・デン・ガイ(Taban Deng Gai)と交替させられる前に逃亡を余儀なくされた戦闘が勃発した時に損なわれました。

 パワーは、国連は南スーダン政府に軍隊を受け入れるよう説得する任務にあると言いました。

 「我々は本当に地域的な防護軍を配置し、人道支援団体と南スーダン派遣隊の障害を取り除き、うまくいけば、安定の基盤となる政治的合意の下で前進することを必要としています」

 「我々は国連の最も新しい参加国の南スーダン政府が、罰を受けない文化を終わらせようとして、殺戮と性暴力、民族に基づく攻撃と政治的攻撃を終わらせようとすることを期待します」と彼女は付け加えました。

 安保理のメンバーは非公開でキール大統領と大臣たちに会いました。

 一方、安保理のメンバーは日曜日の訪問を国連難民キャンプの訪問で終えました。キャンプは紛争で家を失った民間人数万人を収容します。


 先日、隣国やケリー米国務長官までが南スーダン問題でぐらついているような報道を紹介しましたが、今回は国連安保理からの強烈なパンチです。この訪問で南スーダンは何かを変える必要があることを認識するでしょう。

 安保理はあくまで昨年の和平合意を南スーダン政府に守らせる意向です。つまり、マシャルと交替したガイは反対勢力の代表として認めないということです。

 プランBとは、武力によるキール大統領の排除でしょう。しかし、国連はそうした強硬な手段を短期間には判断しません。まずは、説得から入るわけです。しかし、いつまでも紛争が長引くなら、考えを変える可能性もあることを、南スーダン政府に分からせようとしているのです。

 今回の動きは、現地にいる自衛隊にも影響することです。南スーダン政府が国際社会を騙しきれないと悟り、考えを変えるなら国連部隊への攻撃の危険は減ることになります。万一、キール大統領が強攻策に出た場合、その可能性は低いと思われますが、何が起きてもおかしくないことになります。

 ところで、日本政府は、日本が安保理メンバーになったら、こういう活動も主導しなければならないことを知っているでしょうか?。従軍慰安婦の問題を引きずると、南スーダンみたいな国に向かって性暴力を止めろと言うのもむずかしくなるのですが。

 


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