トランプが副大統領に退役将軍を検討

2016.7.11


 military.comによれば、共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)は、副大統領に退役将軍2人を検討しているとされます。

 ビジネスマンでありテレビ番組のスターである候補者のリストは、元防衛情報局長官マイケル・T・フリン陸軍中将(Army Lt. Gen. Michael T. Flynn)と、元副参謀長ジャック・キーン陸軍大将(Army Gen. Jack Keane)を含みます。

 すでにキーン元大将はこの仕事に関心がないと合図しており、民主党に登録しながらバラク・オバマ大統領と政権への厳しい批判者である57歳のフリン元中将はより真剣に考慮しているようです。

 「私が言いたいことのすべては、過去30年間この国に奉仕して光栄だったということ、いま他の方法で奉仕するのを楽しみにしているということです」とフリン元中将はニューヨークポスト紙のインタビューで言いました。

 「私は最高指揮官の候補者からの要請を検討することを拒否するには、あまりにも長い間一兵士でした」。

 フリン元中将は民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)の電子メールの処理の誤りを非難し、大統領選への出馬を控えるよう求めました。

 火曜日、フリン元中将は「Field of Fight: How We Can Win the Global War Against Radical Islam and Its Allies.(戦場 我々はいかにしてイスラム過激派とその同盟者との世界的戦争に勝てるか)」という本を出版しています。

 一方で、キーン中将は、数千の兵士、車輌、攻撃ヘリコプターと大規模な特殊部隊の急襲を含んだ2007年のイラクでの2007年の急襲の主要な立案者で、イスラム国を打倒するための計画を追求してきた人です。

 それでも、彼は引退した将軍を副大統領候補に指名することに反対するとトランプに呼び掛けています。

 「我々は十分に政治的に階級を得ており、軍は大統領のオフィスに関係する必要はありません」と、彼はワシントン・ポスト紙に言いました。

 「そうする時代は、ポスト冷戦、ポスト第2次大戦は過ぎ去りました」。


 記事は一部を紹介しました。

 いよいよ現実的な路線も打ち出すべき時期なので、トランプは副大統領に退役軍人を考えているようです。

 しかし、これは日本、韓国、ドイツからの米軍撤退を主張するトランプには致命的になりかねない選択です。なぜ、駐留米軍を撤退させられないか、トランプは副大統領から長時間の講釈を受ける羽目になるからです。トランプが副大統領の意見を撥ねつければ、副大統領に辞任という切り札を切られ、大衆の信頼を失うでしょう。それを承知でやるのなら、自己責任でやってくださいとしかいえません。

 


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