米軍の無人機戦争の成功と批判

2016.6.13


 military.comによれば、米軍はこれまでにイスラム国の指導者120人以上を無人攻撃機で殺害しました。

 4月25日の夜、米軍の無人攻撃機が、イラクのモスル近郊で、誘導型爆弾を23歳のラファエル・サイホウ・ホステイ(Raphael Saihou Hostey)が乗ったSUVに投下しました。

 民兵の徴募官であるホスティは今年これまでに、イスラム国の指導者、宣伝担当者、徴募官、その他の高価値の人物120人以上を選んで殺した米軍作戦の標的でした。

 指導層の攻撃は、最近、夜襲を行う特殊作戦チーム、拘束した民兵、電子メールと電話などの傍受による情報収集によって上向きになりました。

 徴募・財務システムを含めたイスラム国の指揮系統に集中することは、スンニ派過激派グループが弱体化するのを助けてきました。

 「アメリカよ、指揮官などを殺すことで勝利が来ると思うか?」と、イスラム国報道官のアブ・モハメッド・アドナニ(Abu Mohammed Adnani)は5月21日の録音されたメッセージで言いました。

 「我々はお前たちの作戦で阻止されないし、お前たちは勝っていない」。

 米空軍諜報・監視・偵察担当参謀長のロバート・P・オットー中将(Lt. Gen. Robert P. Otto)は、指導層の攻撃は短期間の効果しかないと言いました。

 イスラム国の石油製造と現金保管所への爆撃はずっと多くグループに損害を与えました。

 「私の観察では、我々が(高価値の人物を)戦場から排除すると、活動に短期的な影響があり、その後、敵は誰かをその者の地位に任命するのです」。

 「常に誰かがそれらの地位へやってきて、戦いは続きます」。

 「我々はこの戦争の出口を塞ぐことができません」。

 現在までに、空爆は民兵の間に疑念を生み出したと、人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」の理事、ラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdurrahman)は言いました。

 イスラム国は最近3カ月で少なくとも46人をスパイの疑いで処刑したと、彼は電話インタビューで言いました。

 何人かは同盟軍に合図するために車や場所にGPS装置を置いたと訴えられました。

 米軍航空機は水曜日にシリア国境近くのイラクの町、アカシャト(Akashat)に45,000枚のリーフレットを投下しました。

 片面にはイスラム国指導者4人の写真があり、彼らの顔の上にアラビア語で「殺害済み」と書かれていました。

 裏面にはアブ・バクル・バグダッディ(Abu Bakr Baghdadi)の写真があり、「バグダッディは遅かれ早かれ殺さる」と書かれていました。

 「君達が表に出ている間に、イスラム国の指導者は同盟国の空爆を恐れて隠れている。君も運命に出会う前に、すぐにイスラム国から離れなさい」。

 military.comによれば、6月11日、ドイツのラムシュタイン空軍基地(Ramstein Air Base )の外で、数千人の抗議者が米軍無人攻撃機の作戦に使われることを止めるのを求めて集まりました。

 ベルリンに拠点を置く非政府の同盟「ストップ・ラムシュタイン 無人機戦争を止めよ」は数百マイル離れたコミュニティからドイツ人を惹きつけ、アメリカと海外の平和団体多数から後援されました。

 一部のデモ参加者は戦争反対のポスターを掲げて、ドラムを叩き、裸足で歩き、自転車に乗りました。

 歌とギター音楽、スピーチがありました。

 取材者は約5,000人が集まると予測しました。

 しかし、ドイツ警察は群衆が約2,000人と見積もり、雨が人出が少ない理由と考えました。

 最終的な集計がどうあれ、集会の講演者の一人で、元CIAアナリストのレイ・マクガバン(Ray McGovern)は人出に感動しました。

 「私はこれらすべての人々がこんな日に、いかに深刻に戦争と平和の問題を考えるかを示すために来ようとしたことにとても感じ入っています」と、彼は演壇に発つ前に言いました。

 警察は事件はなく、抗議は平和的だったと言いました。

 しかし、一部のドライバーは不便さと活動家の政治的なメッセージに苛立ちました。

 アメリカの無人攻撃機戦争におけるラムシュタインの疑われている役割は、ドイツの平和グループから激しい批判を受けました。

 元米無人攻撃機のセンサー操作員、ブランドン・ブライアント(Brandon Bryant)が、ラムシュタインで使われる技術がアメリカの無人機パイロットと、中東、アフガニスタン、アフリカでの任務で遠隔地で操作されている航空機との間のデータを転送していると主張した時、2013年に初めて衆目に知られることとなりました。


 記事は一部を紹介しました。

 同じ戦果を地上軍だけでやろうとすると、少なくない犠牲者が出たはずです。特殊部隊を派遣すれば、どうしても戦闘になる事例が出て、誰かが死傷します。また、部隊を派遣できない場所での活動は不可能です。

 また、敵グループ内に疑心暗鬼を引き起こしたのも、他の手段ではできないことです。なにしろ、いきなり爆弾が落ちてきてやられるのですから、誰かが居場所を漏らしたと考えるのも道理です。

 一方で、無人機の作戦には協力国が不可欠なので、そこに協力することで、外国の戦争に巻き込まれるとの不安が起きることもあります。また、どこででも攻撃できることが国際法上の問題を引き起こす懸念もあります。

 無人機にしかできない戦果は、無用な軍人の犠牲を減らしています。その一方で、国際法や戦争に巻き込まれる恐れも高める。これが無人機戦争の特徴です。

 


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