トランプは退役軍人向けに集めた金をどうした?

2016.5.26

 military.comによれば、大統領候補のドナルド・トンランプ(Donald Trum)が主張する退役軍人からの寄付金は公表されたよりも少ないようです。

 1月にトランプが共和党の議論をさぼり、テレビ放送された退役軍人のための資金集めパーティを開催したことを憶えていますか?。

 トランプは「我々は600万ドルを達成した。600万ドルだ」というニュースで放送を終わりました。

 土曜日に公開されたワシントンポストの記事によると、トランプの選挙キャンペーン・マネージャー、コーリー・レバンドブスキー(Corey Lewandowski)は実際の数字は公表された総計の75%、450万ドル以上でした。

 彼は誓約を破り、イベントの後に何もしていないトランプの「裕福な知人たち」を非難しました。

 ポスト紙は退役軍人グループを調査し、少なくとも310万ドルが彼らの組織へ流れたことを確認しました。

 海兵隊・法執行機関財団(the Marine Corps-Law Enforcement Foundation)の理事、元FBIのジェームズ・カールストレム(James Kallstrom)は、現役中に殺された海兵隊員の子どもに3万ドルの教育補助金を与えるのを助ける10万ドルの寄付に感謝しました。

 トランプは同紙に金がどのように分配されたかをいうことを拒否したと記事は主張します。

 トランプはポスト紙とのインタビューで「なぜ私は君に記録を言わなきゃならない?」といいました。「私は君に与える記録を持っていない」。

 イラク・アフガン退役軍人の団体「Iraq and Afghanistan Veterans of America」の主催者、ポール・リックホフ(Paul Rieckhoff)は納得しません。

 「本当ですか?。どう分割しようが、それは後ろ暗いものです。彼がそれを正しくやろうとするのなら、戦没者追悼記念日の2週間前はそれをする好機だったでしょう。政治的ではなく倫理的に、進み出て、この金を説明する必要があります」。


 記事は一部を紹介しました。

 600万ドル集めたといいながら、実際には450万ドル。寄付に回ったのが310万ドル。140万ドル程度の行方が分からないということです。

 トランプは選挙キャンペーンの費用は私費でまかなっているといっていたはずですが、このパーティの必要経費は寄付金から差し引かれたのでしょうか?。

 ところで、この寄付金ですが、選挙キャンペーン中ではありますが、まだ党内選挙の段階なので、立候補者による寄付金、公職選挙法違反にはあたらないのでしょうか?。アメリカでの法律がどうなっているのかは不明です。しかし、合法だとすれば、なおさら寄付の透明性は確保されなければなりません。

 最近、トランプは自分の確定申告を公表しないと言い出しているようです。どうやら納税に関して何か問題があるようです。この件に関しても、彼は公表するかは自分の決定次第という態度です。

 要するに「助けてやっているのだから、細かいことをいうな。お前たちも儲かったくせに」」ということです。

 こういう人物を米軍の最高司令官に据えるべきでしょうか?。

 リックホフ氏は以前から政府に対して厳しい発言をする人でした。彼がトランプに文句を言うのも当然です。

 アメリカでは政治家に選ばれる人は人格者が多かったと思っていますが、それ故か政治に閉塞感が出てしまい、そこにトランプが出てきて火をつけたのです。まるで日本でありがちな「面白い奴に投票する」という衆愚政治の到来です。トランプには何としても落選してもらわないと。

 


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