オバマ大統領の広島訪問が決定

2016.5.11


 military.comによれば、バラク・オバマ大統領(President Barack Obama)は日本訪問の際に安倍晋三首相と共に広島を訪問すると、ホワイトハウスが火曜日に発表しました。

 大統領派「核兵器なしに世界の平和と安全を追求し続けることを強調する」との意向だと、ホワイトハウス報道官、ジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)は言いました。

 オバマ大統領は爆撃については謝罪しないと、ホワイトハウスは明らかにしました。

 第2次世界大戦の最後の日々である1945年8月6日の広島に対するアメリカの攻撃は140,000人の人々を殺し、さらに数千人を激しく焼きました。

 原爆は日本人の一世代を身体的、精神的に傷つけた一方で、多くのアメリカ人は爆撃は長崎市に対する8月9日のもう一つの爆弾と共に、戦争の終わりを早め、無数の命を救ったと信じています。

 日本は8月15日に降伏すると発表しました。

 戦争を永遠に変えた異なる見解は、現職大統領の訪問をデリケートで、間違いなく政治的にリスクのある動きにしました。

 ジミー・カーター大統領(President Jimmy Carter)は、任期が切れてから3年後の1984年に訪問しました。

 米大使が追悼式に参加するようになって65年経ちました。

 米当局者は大統領の訪問は、アメリカ人の命を救ったと考えられている行為に対する謝罪のためとみなされ得るため慎重なままです。

 アメリカのグループ、ピース・アクションの理事、ケビン・マーティン(Kevin Martin)は、オバマ大統領は、予備の核弾頭の削減のような、世界を核兵器のない状態へ近づける一つのステップを公表するために訪問を活用すべきだと言いました。

 「同じ時期に彼の政権が30年間にわたり核兵器を更新するために1兆ドルを使う計画を続ける一方で、彼の言葉が核兵器の世界をなくすことを支持するのなら、オバマ大統領は不誠実に見えます」とマーティンは声明で言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 日米共にこの訪問を未来志向で考えるということで一致しているようです。

 オバマの広島訪問は歓迎しなければなりません。

 これが日本からの呼びかけでなく、アメリカの決断で決まったのは残念です。なにしろ、外務省は一度訪問を断っています。

 ただ、原子爆弾の投下を核廃絶の観点だけから捉えているのが気になります。

 原爆投下は都市爆撃の延長であり、究極の都市爆撃が原爆投下です。

 東京その他の都市への無差別爆撃も非人道的な戦争行為であり、それも問題なのです。

 もっとも、核廃絶は都市爆撃の解決につながるといえるかも知れません。

 しかし、通常爆弾による大規模爆撃は、ごく最近、シリアでロシアが行っており、なくなった訳ではありません。

 広島訪問が都市爆撃禁止への一歩にもなることを願います。通常兵器による攻撃は核攻撃よりも選択されやすい点で問題です。

 


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