南スーダン反対勢力がアメリカを批判

2016.11.22


 sudantribune.comによれば、南スーダンの武装反対勢力のメンバーは、レイク・マシャル(Riek Machar)に対する制裁の提案を、7月に首都で再発した暴力を実際に誘発したことの調査結果と矛盾する動きとよび、糾弾しました。

 アメリカは国連安保理にSPLM-IOの指導者と情報大臣を和平協定を妨げたとして、制裁を科すように提案しました。

 AP通信が報じたアメリカの決議文添付書類は、武器禁輸とレイク・マシャル、ポール・マロン・アワン大将(Gen. Paul Malong Awan)、マイケル・マクエイ・ルース情報大臣(information minister Michael Makuei Lueth)に渡航禁止、資産凍結を科す新しい制裁を求めました。

 しかし、反対勢力がユニティ州(Unity)の知事に指名したデビッド・ジャン・ヤク(David Jany Yak)は、アメリカが南スーダンで継続する暴力を扇動した人々のグループを見つけることに失敗したと非難しました。

 ヤクは武装反対勢力の指導者は、戦渦の南スーダンで平和と安定のために懸命に働いていると言いました。

 「我々は、レイク・マシャル博士がジュバから逃げたあとで、命を守るためにまさに逃げていたとき、リストに含められる偽りなき理由を理解しません。マロンとマクエイのような戦争犯罪でリストに載るために、彼自身が何をしましたか」とヤクは尋ねました。

 彼は、4月にマシャルがジュバに戻る前、武装反対勢力は、戦争ではなく和平のための証拠として、たった1,200人の兵士と共にジュバに戻ることしか許されませんでした、と言いました。

 ヤクによれば、南スーダン独立を導いた出来事で、主要な役割を演じたアメリカは、全世界に嘘をつくことで、若い国家とその国民を裏切りました。

 「マシャル博士とSPLM-IOの指導者全員は、単純に和平のために、今年早くに1,200人足らずの兵士と共に軍事化されたジュバへ行くことを自発的に受け入れました。三カ国(アメリカ、イギリス、ノルウェー)とIGAD(政府間開発機構)が反対勢力をジュバへ行かせたとき、隠された意図を持たない限り、彼らはアメリカと合意しました」と彼は強調しました。

 武装反対勢力当局は、2015年8月の協定に署名したマシャルが積極的に関わることで、世界の指導者に南スーダンの和平プロセスを救うよう訴えています。

 安保理はすでに、南スーダンの指揮官6人、政府職員3人、武装反対勢力3人に制裁を科しています。

 昨年、アメリカは、ロシア、中国、アンゴラ、ベネズエラが反対して、反対勢力指揮官、ジョンソン・オロニー少将(Maj. Gen. Johnson Olony)をブラックリストに載せるのに失敗しました。


 反対勢力とキール大統領は正反対のことをのべていて、どちらが本当のことを言っているのかを判断するのは困難です。

 アメリカが反対勢力を和平の最中に武力行使を宣言したことで咎めるのは正しいことですが、イスラエルに対してはあまり文句を言っていません。オバマ政権はイスラエルに抑制を求めた方ですが、それでも南スーダンの反対勢力には厳しすぎる気がします。先日出した提案もキール大統領の責任は追及していません。

 時間がないので、ここまでにします。


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