北朝鮮ロケット打ち上げの続報

2016.1.29

 北朝鮮のミサイル発射準備について、関連情報をまとめました。

 military.comによれば、ミサイル発射は早ければ来週行われるかもしれません。Sky Newsは日本の共同通信を引用し、匿名の日本政府当局者が北朝鮮がミサイル発射を準備する兆候があると報じました。当局者は東倉里のミサイル試験場の最新の衛星写真に基づいて仮定しました。当局者は共同通信に、打ち上げは来週起こりえると言いました。

 韓国国防省報道官、キム・セオク(Kim Min-seok)は諜報事案は議論しない政府の方針を引用し、報道へのコメントを拒否しました。

 しかし、キム報道官は北朝鮮はロケット発射に先だって非難が行われた時、まったく国際的な警告を発しないと言いました。

 韓国政府当局者は連合ニュースに、ロケットの組み立てと最終的な発射のために部品を移動するレールが敷かれ、静かな活動がミサイル施設で観測されていると言いました。

 米太平洋司令部のハリー・ハリス海軍大将(Admiral Harry Harris)は、ハワイのイージスミサイル防衛試験場を弾道ミサイル攻撃に対してアメリカの防御を強化することに備える施設に転換することを支持すると言いました。ハリス大将は、移動式のミサイル防衛システムを韓国に配置することに賛成ですが、米韓両国が互いに協定を結ばなければならないと言いました。

 読売新聞によれば、韓国政府関係者によると、最近、ミサイル工場周辺から東倉里方面に向かう貨物列車が確認されましたが、「1週間以内に突然発射する可能性は低いだろう」と分析しています。

 北朝鮮はこれまで、ミサイル発射実験前に航行禁止区域を設定していますが、韓国国防省報道官は28日の記者会見で、「まだ設定していない」と語りました。


 記事は一部を紹介しました。

 アメリカのニュースが日本政府当局者の話を引用しているのに違和感があります。確かに北朝鮮環視サイト「38north」はまだ何も書いていません。米政府筋からはリークがなかったのでしょうか。米政府は関心が薄いということでしょうか。

 条件が揃えば、北朝鮮は来週打ち上を行うでしょう。北朝鮮は徐々に準備の期間を短縮していますから、来週後半には打ち上げられるかも知れません。この時期に長期間、ロケットを低温にさらし続けるとハードウェアの故障も考えられます。

 当面は現地の天候は当面、快晴が多く、風も秒速6メートル以内ですが、気温はマイナス10度から0度付近の間を行き来します。2012年12月に似たような条件で打ち上げているので気温は大きな問題にはならないでしょう。日本のHIIAロケットの打ち上げ基準は参考になります(こちら)。

 今回も自衛隊は東京や沖縄に迎撃ミサイルを配置するのでしょうか?。いい加減にくだらないデモンストレーションは止めて欲しいものです。


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