2014年に米空軍で核ミサイルの損傷事故

2016.1.23

 military.comによれば、2014年に打ち上げサイロ内で核ミサイルを修理する空軍隊員3人によるミスがミサイルを損傷する事故を引き起こし、空軍に隊員の核取り扱い資格を取り下げさせ、事故調査を開始させたと当局者は金曜日に言いました。

 AP通信に公表された声明で、空軍は情報が公にするには問題が多すぎるために機密にされたと言い、重要な詳細や事故調査委員会が昨年作成した報告書のコピーを提供することを拒否しました。空軍の規則の下で、事故調査委員会の報告は公にされると考えられます。空軍はAP通信社が事故について答えを求めた後で概要を公表しました。

 概要は完全な報告は2015年11月9日に空軍の核部隊を指揮するロビン・ランド大将(Gen. Robin Rand)によって機密とされたと言いました。

 事故は2014年5月17日に起こりましたが、2015年1月にはじまったAP空軍は結果を説明するだけでした。空軍は事故は怪我を引き起こさず、公の安全へのリスクはなかったと言いました。

 損傷したミサイルはサイロから取り除かれました。発射サイトはコロラド州北東部の遠隔地にある第90ミサイル航空団第320ミサイル中隊により管理されています。

 空軍の概要はミニットマン3大陸間弾道ミサイルが2014年5月16日の診断テストの間に機能しなくなったと言いました。翌朝、氏名不詳の事故作業員の主任が修理活動の間に技術ガイダンスに違反し、それに続いてミサイルを損傷しました。空軍はこれがどのように起きたかを特定することを拒否しました。概要はチーム主任は修理活動の間に自分の行動の結果を予測するのに必要な実力レベルに欠けていると言いました。

 ミサイルの修理には180万ドルかかりました。


 記事は全体を紹介しました。

 約1年半前に結構な事件が起きていたようです。詳細は不明ですが、ミサイルが故障し、それを直す間に何かを主任がやらかしたようです。それが何かについて説明すると、ミサイルの機能に関することを公表する事になるので、機密扱いになったのでしょう。空軍が報告書を公開しても、かなりの部分が黒塗りになりそうです。おそらくは電気系統の故障ではないかと思いますが、これ以上の推測はしない方がよさそうです。

 ウィキペディアによると、第320ミサイル中隊は5カ所のサイロを管理しています。

サイロ
位 置
F-01
41°21′49″N 103°29′20″W
G-01
41°12′31″N 103°05′48″W
H-01
41°19′30″N 102°49′46″W
I-01
41°02′44″N 102°51′57″W
J-01
40°57′38″N 103°11′56″W

 下はF-01の写真ですが、ミサイル基地の構造はどこも同じようなものです。巨大な農村地帯の中、畑の中にあり、管理棟とミサイルを格納したサイロ、ヘリポートなどが見えます。管理棟の中にエレベーターがあり、地下の施設につながっています。灰色の丸い部分がミサイルが出てくる場所、サイロの上端部分です。

写真は右クリックで拡大できます。

 この記事には関係者の処分が書いてありません。核兵器の取り扱いに関しては、ごく些細なものでも重大視され、処分は重たいのが普通です。すでに処分は済んでいるのでしょうが、それがまったく分かりません。普通、公表されることなので気になります。

 


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