少年虐待を咎めた陸軍軍人が除隊の危機へ

2015.9.2


 military.comによれば、米陸軍のグリーンベレー大尉と彼の仲間が、ルイス・マッコード統合基地(Joint Base Lewis-McChord)の部隊と共にアフガニスタンで軍務に就く間、子供を強姦するアフガン警察指揮官を暴行した件が問題となっています。

 チャールズ・マートランド1等軍曹(Sgt. 1st Class Charles Martland)は、アフガン警察指揮官が村の少年に性的暴行を加えたため、彼が指導することになっていた指揮官に暴行を加えたといいます。

 マートランド1等軍曹の事件はカルフォルニアの議員と数人の退役グリーンベレーから処罰されるべきではないと擁護されています。

 33歳のマートランドはルイス・マッコード統合基地にいる間に1件の武勲のために銅星章を与えられました。

 アフガン人を襲撃したことは彼を陸軍の規模縮小の対象とするため、彼は11月に除隊させられる見込みです。軍務記録の再評価の中にある成績が悪いベテラン兵士はイラク戦の後の規模縮小のため集団から選別されています。この事件は米兵が彼らにとっては不快な外国の習慣を許容するよう言われる時に高まる緊張に光を投げかけます。

 2011年、彼と将校が警察指揮官として育てる責任を負っている地元指導者の行為に憤慨した時、マートランドはアフガン北部のクンドーズ州(Kunduz)での1年間の派遣期間の終わりに近づいていました。

 マートランドと彼の指揮官、ダニエル・クイン大尉(Capt. Daniel Quinn)は、彼らの基地に近いところのある指導者が少年を1週間以上誘拐し、ベッドに縛り付け、子供を強姦し、それから少年の母親を襲撃したとクイン大尉は言いました。母親は息子を助けるためにグリーンベレーに訴えました。クイン大尉は兵士達にアフガン人指揮官を基地に連れてこさせ、彼と対面しました。アフガン人は少年を強姦したことを認めました。彼は米兵の懸念を無視することで彼らを怒らせました。「我々がこれは大事だと言った時、彼は笑い出しました」とクインは言いました。マートランドとクインはアフガン人を襲撃しました。彼らがどれだけ彼を傷つけたかは説明によって異なります。

 事件当時、マートランドらの大隊指揮官だったスティーブ・ジョンソン大佐(Col. Steve Johnson)は、グリーンベレーとアフガン人指導者との会話に基づくと、殴打はアフガン人指揮官を殺す一歩手前まで行ったと確信すると言いました。しかし、クイン大尉は、彼とマートランドは数回、アフガン人を地面に押しやったと言いました。彼らはアフガン人指揮官に居住区域から去るように言い、クイン大尉は彼は自分で兵士達から逃げられたと言いました。

 クイン大尉は彼とマートランドは陸軍の調査官に公式の証言をしておらず、軍の司法システムでは裁かれていないと言いました。それは彼とジョンソンの証言の違いを埋めることを難しくします。

 マートランドは1月に陸軍人事司令部に、アフガン警察指揮官が道徳的に不快なことをしたのは彼の派遣期間中でこれで3度目だと書簡を書きました。他の2件は警察指揮官が十代の少女を強姦した件と、別の指揮官が12歳の少女が少年にキスした後、名誉殺人を許可した件でした。クインとマートランドは(アフガン地元警察が)残虐行為に関与するのを最早傍観したり、許すことができないと感じたと、マートランドは書きました。

 この対立は陸軍にマートランドとクインを即座にチームから排除させました。ジョンソン大佐はこの行為は明らかに交戦規定に違反していると言いました。

 クインとマートランドは陸軍で昇進を妨げる戒告を受け取りました。クインは軍を去り、ニューヨークで民間人になりました。マートランドは退役まで陸軍に勤務し続けるための下士官としての十分な階級を持っています。2012年、陸軍は彼を水中特殊作戦訓令計画の教官にしました。彼はそこで働き、優れた成績評価を受けました。彼の状況は昨年、彼が陸軍の縮小プログラムのため、不随意除隊に選ばれていることを知った時に変わりました。

 マートランドの支持者たちは決定を再考することを求めてオンライン署名を立ち上げました。


 記事は一部を紹介しました。かなり長い記事ですが、事件の内容について書かれた部分を中心に訳しました。

 日本人にとっても受け入れがたい慣習がアフガンにはある訳です。中東の他の地域にも、日本人に受け入れがたい習慣が存在します。自衛隊はすでに米軍と中東を戦場とした訓練を開始しているとの報道があります。つまり、マートランドとクインの事件は将来の自衛隊の姿である可能性があります。こうして自衛隊に置き換えると、今回の事件は理解しやすいでしょう。

 安倍政権はこんなことまで考えた上で安保法案を提案したわけではありません。実際に中東に自衛隊の戦闘部隊を派遣すれば、こういう問題が無数に起こります。戦闘地域でなくても起きるのです。これが国外で戦うことの難しさです。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.