元ミス・ヨルダンが対テロ・サイバー戦争に参加

2015.7.20


 alarabiya.netによれば、イスラム国とサイバー戦争を行っている「ハッカビスト(hacktivists)」という名で知られる活動するハッカー(activist hackers)たちに参加したヨルダン人で元美人コンテストの優勝者が、ネット上のテロリズムと戦う決意の中では恐れを感じないと言います。

 「西欧の非イスラム教徒のイスラム教へのイメージはこれらの動物(イスラム国メンバー)により損なわれました。私は彼らを動物と呼びます。人間とは呼びません」とララ・アブダラット(Lara Abdallat)は言いました。

 1月にイスラム国が公表した仲間のヨルダン人とパイロットのモアズ・アル・カサスバ(Muath al-Kasaesbeh)の恐ろしいビデオを見た後、2010年にミス・ヨルダンを戴冠したアブダラットはグループのネット上の存在を増やすために何かをしようと決意しました。彼女は7ヶ月前に「GhostSec」というオンライン活動家のグループに参加しました。「魂は生まれながらに自由ですから、我々のグループはイスラム国、ボコ・ハラム(Boko Haram)、人類と戦おうとする者はなんであれ、テロリズムと戦う決意をしています。それを奪う物は誰でしょうか?」。

 アブダラットはイスラム国のテロ計画を追跡することに一日に何時間も費やします。GhostSecとの7ヶ月間で、このグループはイスラム国の連絡を管理する主要なウェブ・フォーラム2つを閉鎖したと主張しました。「我々はコミュニケーションと技術インフラを破壊することで、彼らの組織を破壊的な影響を及ぼしたと確認しました」とアブダラットは言いました。「我々は宣伝、脅威の情報、徴用を伝達するイスラム国のウェブサイト100カ所以上を閉鎖し、ツィッターのアカウント55,000個を停止させました」

 ハッカビストとして身元を明らかにするのを心配しないかと尋ねられ、アブダラットは「第一に、我々は彼らのサイバー攻撃と計画を追跡しています。だから、もし彼らが私に対して何かを計画しても、我々は簡単に見つけ、実行できないのです。彼らは単に大口叩きです」。

 彼女はイスラム国に参加している人たちは「世界の絶望した人たち」だと言いました。「彼らは洗脳されやすく、その一部はイスラム国に参加した時に真実を見つけた後で脱出する幸運を得ました」。

 彼女がネット上の人たちにも届き、つながるイスラム国の能力が発する脅威を認識し、1月のフランスのチャーリー・ヘブド紙(Charlie Hebdo)への攻撃もGhostSecに参加するアブダラットの決心に一役買いました。「我々はイスラム国の巨大な脅威と戦うことで満足は達成されず、我々はより大きな人類の利益のために我々の技術を結集することができると感じました」「我々は多くの経歴の者たちから形成されますが、我々の目的はただ一つ、イスラム国の殲滅とカリフの崩壊です」。

 彼女はグループに多くの女性が参加していると付け加えました。「イスラム国と戦う大勢の女性サイバー活動家がいます。私は彼女たちを代表できて光栄です」。


 記事は一部を紹介しました。

 ハッカー集団には色々あり、対テロのグループもあるとは聞いていましたが、ミス・ヨルダンのような人が参加しているとは驚きでした。アラビア語の能力が必要な活動だから、中東圏の人たちに期待するしかありませんね。

 ウェブサイトやアカウントを停止しても、また新しいのを立ち上げられるので、こうした活動は敵の足を引っ張る効果があります。殲滅に直接つながらなくても、活動を大きくすれば相手の動きを止め、結果として、活動を衰退へ持っていくことはできるでしょう。さらに、イスラム国に引き込まれる若者を防ぐためにプロパガンダ活動もやってくれると効果があるでしょう。民間のこういう力には大いに期待したいと考えます。同時多発テロ直後に対応を考えた時、特殊作戦によるテロ組織の幹部暗殺だけでなく、イスラム教徒が抱きやすい誤解を解くプロパガンダの重要性が浮かびました。未だ、そういう活動は本格化していませんから。

 


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