イスラム国がヤルモク難民キャンプに侵入

2015.4.2


 BBCによれば、イスラム国はシリアのダマスカス(Damascus)にあるヤルモク(Yarmouk)・パレスチナ難民キャンプに侵入しました。

 イスラム国民兵とキャンプ内部のグループとの衝突が起こり、イスラム国がキャンプの大半の支配を奪いました。

 国連は約18,000人のパレスチナ難民がキャンプにいると言います。

 人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」とダマスカスに拠点を置く「the Palestine Liberation Organisation」はイスラム国戦闘員がキャンプの大部分の支配を奪ったと言いました。

 ヤルモクの住人は、シリア政府と対抗するパレスチナ民兵のグループ、アクナフ・ベイト・アル・マクデス(Aknaf Beit al-Maqdis)のメンバーは、自由シリア軍戦闘員と共にイスラム国に対する戦闘を主導したと言いました。

 パレスチナ民兵は、水曜日遅くに、イスラム国から一部の地域を奪還できたと、住民は言いました。イスラム国から公式声明はありませんでした。

 パレスチナ難民のための国連救済機関は声明で、戦闘は子供多数を含むヤルモクの民間人を死、重傷、トラウマと強制退去の極度の危険に置いているといいました。機関は戦闘を終わらせ、職員をヤルモクの民間人への支援と援助ができる状態へ戻すことを要請しました。

 イスラム国のメンバーはヤルモク難民キャンプの南部を早朝襲撃し、アクナフ・ベイト・アル・マクデスと衝突しました。報告は彼らが首都の南、ハジャル・アル・アスワド地域(Hajar al-Aswad)から侵入したことを示します。パレスチナのダマスカス大使、アンワル・アブドラディ(Anwar Abdulhadi)は、イスラム国がパレスチナ病院近くのキャンプ地域を占領したといいました。大半の情報はシリア政府が支配する地域のパレスチナ当局から来ています。


 記事は一部を紹介しました。

 イスラム国がまた理解しにくいことをやりました。

 ヤルモク難民キャンプはシリア政府が包囲していて、常に食糧が不足し、犬を食べることをイスラム聖職者が許可したような場所です。ここに侵攻したところで意味はありません。シリア政府軍とパレスチナ難民の両方と戦うだけです。少し前までは、シリア軍が包囲を解いて、もっと支援団体がこの地域にアクセスできるようにすることが求められてきました。単にパレスチナ難民との小競り合いが発展しただけかもしれません。イスラム国がここからダマスカスを支配することもできそうにありません。

 


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