ヤルモク難民キャンプでパレスチナ人が前進

2015.4.16


 BBCによれば、パレスチナ戦闘員はヤルモク難民キャンプ(Yarmouk)でイスラム国に対して前進しました。

 派閥の一つの公報は、イスラム国戦闘員がいくつかの陣地から撤退を強いられたと言いました。住民はそれより早く、イスラム国の多くはハジャル・アル・アスワド(Hajar al-Aswad)に隣接する地域へ撤退したと言いました。

 水曜日の朝、ヤルモクの住民数人がイスラム国民兵数百人が、2週間前に攻撃を開始した場所からハジャル・アル・アスワドの彼らの拠点へ戻ったと言いました。しかし、パレスチナ解放人民戦線総司令部派(the Popular Front for Liberation of Palestine-General Command: PFLP-GC)の公報は撤退の報告を否定しました。アンワル・ラジャ(Anwar Raja)はパレスチナの党派はキャンプ内のいくつかの地域で前進・奪還したものの、戦闘は続いていると言いました。

 現在、シリア国外で生活するヤルモクのパレスチナ人活動家、サミ・ハムザウィ(Sami Hamzawi)も、パレスチナ党派のアキナフ・バイト・アル・マクディス(Aknaf Beit al-Maqdis)は、キャンプの防衛を主導するパレスチナの党派は北部の支配する地域から前進したと言いました。

 パレスチナ解放機構(The Palestine Liberation Organisation)のシリア特使は、イスラム国の撤退は、ヤルモクの最大の勢力、シリアにおけるアルカイダ傘下のアル・ヌスラ戦線(al-Nusra Front)を置き去りにすると言いました。「彼らとヌスラは一つです。彼らは態度を変えています」とアンワル・アブドル・ハジ(Anwar Abdul Hadi)は言いました。アル・ヌスラ戦線はヤルモクでの最近の戦闘に関与していないとされていますが、キャンプに対するイスラム国の攻撃を容易にしたと競合相手から非難されています。

 2014年以降、シリアの各所で血なまぐさい戦いをするライバルの過激派グループですが、彼らはアキナフ・バイト・アル・マクディスへの嫌悪を共有します。


 記事は一部を紹介しました。

 状況が好転しています。何とかイスラム国をキャンプ外に追い出して欲しいものです。多分、それはうまく行くと思っています。

 前にも書きましたが、イスラム国の戦略はふらついていて、一貫していません。今回の攻勢も話題作りのためのようにも見えます。対抗する側はそれを利用するしかありません。 戦闘としては、これは影響力を持つものではないと考えられますが、難民の窮状をさらに悪化させているという人道問題として重要です。早く治安を回復し、国連が支援を再開できるようにする必要があります。

 


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