イラク軍がようやくティクリートを奪還

2015.4.1


 alarabiya.netによれば、イラク軍はティクリート(Tikrit)のサラディン州政府本部をイスラム国から奪還しました。

 民兵バドル団の公報は、イランが支援するシーア派民兵が支配する政府派準軍隊である国民動員部隊のメンバーが、アメリカの苦爆への対応で先週攻勢作戦を止めた後、戦闘に参加したと言いました。「イラク軍はティクリートの政府の建物を掃討しました」と匿名の陸軍少将は言いました。「政府ビルは最後の夜(月曜日)から我々の支配下にあります」。

 サラディン州知事、ラード・アル・ジュブリ(Raad al-Juburi)は政府本部が奪還されたことを認め、イラクの国旗が現在、奪還した建物の上に翻っていると言いました。

 バドル団の公報、カリム・アル・ヌリ(Karim al-Nuri)も、政府本部が奪還され、国民動員部隊のメンバーは作戦中、連邦警察の側で戦ったと言いました。

 主要なシーア派民兵部隊は、米主導の対イスラム国同盟がこの地域で空爆を始めた時にティクリート作戦を停止しました。

 同盟国は先週水曜日に攻撃を開始し、ワシントンが勝利を乗っ取ろうとしていると訴えるシーア派民兵の怒りをかいました。

 米国防総省は政府軍への拡張された役割における介入を調整し、金曜日にイランとつながりがあり、浸透されたり、影響下にあるシーア派民兵の戦闘からの撤退を歓迎しました。

 同盟国は日曜から月曜の間にティクリート地域で3回の空爆を実施したと言いました。彼らは互いに活動することを望まないと宣言して政治的な援護を与えた後、両者はまだティクリート作戦に参加しています。


 記事は一部を紹介しました。

 いつ作戦が終わるのかと、もしかしてシーア派はイスラム国を放置して、スンニ派住民を虐殺しているのかと気をもみましたが、どうやらアメリカの介入が気に入らなかったのが遅延の一つの原因のようです。先月20日には作戦完了してよかったはずで、米軍が空爆を行ったのは先週水曜日ですから現地では24日でしょう。遅延の原因は空爆だけではない気もします。

 昨日、無人攻撃機がイラン人顧問2人を殺害したという主張がイラン軍から出たのも、これに関連しているのは間違いがありません。敵に殺されたのを、無人機のせいにしたものと推測できます。これはイラン人顧問が最前線に出ていることも推察させます。

 イスラム国を掃討するという、より大きな目標よりも、自分たちの面子が大事ということです。

 真相が今になって分かるというのは腹立たしいですね。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.