国連が平和維持活動に無人偵察機の導入を示唆

2015.3.2


 spacewar.comによると、国連の報告書は、無人偵察が世界の危機に立ち向かう国連を助けるために大半の平和維持任務に派遣されるよう要請しました。

 国連の最大の平和維持軍であるコンゴ民主共和国の国連派遣団は、東部の反政府グループを監視するために無人偵察機を使っていました。

 「これは地上での任務のための重要なテクノロジーです。大半の任務が無人機を持つべきです」と、国連平和維持活動における技術と革新に関する報告書を準備した5人委員会の長、ジェーン・ホーテ・ルレ(Jane Hotte Lule)は言いました。

 報告書は衛星写真と展開中の事に対するリアルタイムのデータを安全保障理事会に提供する新しい技術的任務を創設することを勧告しました。「我々は決定することを期待している状況について理事会を無知識にできません」とホーテ・ルレは言いました。「技術は理事会の審議業務に出されるべきほど先進的です」。安全保障理事会が国連の活動が侵入とみなされる国々での使用を強化するために同意する必要があるため、勧告は潜在的に議論の的でした。

 委員会は多くの平和維持活動は、兵士の基本的な通信装備が不足しており、ひどく装備が整っていないことを見出しました。

 報告書は平和維持活動を強化するハイテクへの予算問題には触れませんでしたが、ホーテ・ルレは国連は参加国に要請すると言いました。

 勧告の1つは、無人機、通信装置、その他の最先端装備を提供できる、技術を提供できる国のグループを作ることだとしています。

 144ページの報告書は暴力と混沌と戦う国々へ派遣されることが増えている平和維持軍の安全に関して高まる懸念の中で公表されました。2013年7月に派遣団が派遣されてから、マリ北部で少なくとも44人の平和維持軍要員が殺されました。


 記事は一部を紹介しました。

 これは無人機の有益な使い方だと思われます。勝手に領空に侵入して、標的を殺害・破壊する無人攻撃機は国際法上の問題があるとされていますが、国連の活動に用いるのなら、平和維持軍要員の安全を向上させられますし、破壊の様子などを安全に確認できます。自然災害の被害判定にも使えます。

 これが南スーダンで使われていたら、韓国軍基地への襲撃は未然に防げたかもしれません。奇襲を受ける可能がずっと減ります。自衛隊もグローバルホークを導入する予定で、別のタイプの無人機も所有しています。これらを国連の活動に派遣することは可能でしょう。

 評判の悪い民間軍事会社にしても、野生動物保護官に密猟者を発見、追跡する方法を訓練するような、意義が認められる分野で活躍することは可能です。軍事問題には善と悪で割り切るような考え方は馴染みません。常に現実に即して考え、最良の道を選択するのが大事です。

 


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