イエメンで国境なき医師団の病院へ空爆

2015.12.4


 BBCによれば、イエメンにある国境なき医師団の病院がサウジアラビアが主導する同盟国の空爆で攻撃されました。

 医師団は水曜日の攻撃の前にタイズ(Taiz)の施設の位置を同盟国に連絡してあり、攻撃は9人を負傷させたと言いました。医師団の現地責任者は民間人と病院の爆撃は人道法違反であると言いました。フーシ反政府運動(Houthi)と戦う同盟国からのコメントは今のところありません。

 国連によれば、イエメンでの空爆と地上戦は同盟国が3月下旬に政府を回復させる軍事作戦を開始してから、5,700人以上(大半が民間人)を殺しました。人道的状況も酷く悪化し、人口の5分の4にあたる2100万人以上が現在、援助を必要としています。

 同盟国の航空機と地上軍に支援されるイエメン政府は数ヵ月間、タイズの支配を巡ってフーシとその同盟と戦っています。

 水曜日の朝、街のアル・ホウバン地区(al-Houban)にあるテント張りの病院が攻撃された時、医師団は職員2人が負傷者に含まれていると言いました。同盟国は施設の正確な位置と医師団がアル・ホウバン地区で行った活動を、最も最近は日曜日に知らされていました。医師団のイエメンの責任者、ジェローム・アリン(Jerome Alin)は言いました。「民間人と病院への空爆は国際人道法違反です」「治療と医療施設を探す民間人は尊重されなければなりません」。

 先週、国連の援助担当者は、タイズでまだ機能している病院は負傷した患者で溢れ、医師と看護師、医療品と燃料の不足に直面していると言いました。

 水曜日の別の進展で、アラビア半島のアルカイダ(AQAP)の民兵がイエメン南部の2つの街を制圧しました。住民は過激派がジャア(Jaar)と襲撃し、政府派民兵の副指揮官を殺したと言いました。住民の大半はこの後、南にあるジンジバル(Zinjibar)へ後退しました。ジャアとジンジバルは政府の本拠地、港湾都市アデン(Aden)から東へ約50kmにあります。フーシは首都サヌア(Sanaa)を支配します。4月、AQAPはイエメンの不安定性を利用し、アデンのさらに東にあるイエメンで5番目の都市ムカラ(Mukalla)を占領しました。


 記事は一部を紹介しました。

 被害は少ないとはいえ、立て続けに病院誤爆が起きたことはショックです。国から各国に注意喚起をする必要もあるのかもしれません(すでにやっているかもしれませんが)。サウジアラビアが報告書を公表するかどうかは分かりませんが、誠実な対応を望みます。

 国際人道法(ジュネーブ条約)については、とかく戦争では無視されがちです。この重要な枠組みを強化する努力が必要です。

 


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