ジハーディ・ジョン暗殺の詳細

2015.11.15


 military.comがジハーディ・ジョン(Jihadi John)ことモハメッド・エムワジ((Mohammed Emwazi)暗殺の詳細を報じました。米軍はMQ-9「ラプター」がAGM-114「ヘルファイヤミサイル」でジョンを殺したことをほぼ確信しています。

 エムワジは木曜日の夜、シリアのラッカ(Raqaa)で建物を出て、車両に乗り込んだ時、標的とされました。ヘルファイヤミサイルは車両に命中し、エムワジと友人か運転手と考えられる者1人を殺したと、生来の決意作戦(Operation Inherent Resolve)の統合タスクフォースのスティーブ・ワーレン大佐(Col. Steve Warren)は言いました。ワーレン大佐はエムワジの死亡を確認するのに恐らく数週間かかるものの、「我々は殺そうとした目標、ジハーディ・ジョンを殺したとほぼ確信しています」とい言いました。「兵器システムは目標に到達しました」「我々が成功したかを決定的に宣言するには時間がかかります」。エムワジはイスラム国の中で戦術家や戦略家ではなかったものの、彼を除去したことはイスラム国のイメージに大きな打撃になったと言いました。「彼は主要な兵士徴用のためのツールでした。彼を殺したことは、恐らく世界をより安全にしたでしょう」。

 シリア人活動家グループ「Raqqa is Being Slaughtered Silently」はミサイルがエムワジの車に地元時間午後11時50分に命中したと言いました。イスラム国民兵達はそれからヘルファイヤミサイルの攻撃で破壊されてでも写真やビデオを撮影されるのを防ぐために車と2人を取り囲んだ、と同グループは言いました。

 エムワジに殺された人質の家族は、ラッカでの攻撃が公表される前に、ヘルファイヤミサイルの攻撃を通知されました。


 記事は一部を紹介しました。

 ジハーディ・ジョンは反イスラム国グループによって監視され、恐らく、彼らが米軍に居場所を連絡したのでしょう。彼の動きも掌握されていて、建物に入ったところを通報され、無人攻撃機で殺されたことになります。車から運び出されたジョンがピクリとも動いていなかったのも彼らの手によって確認されていることでしょう。もちろん、米軍も無人機の映像で攻撃効果判定を行います。現場から血痕を採取してDNA鑑定を行うかどうかは分かりません。イスラム国が車を片付けてしまうかもしれませんし、採取したサンプルを輸送できるかも疑問です。

 


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