イスラム国高官が空爆で死亡か?

2014.9.5


 BBCによれば、イラクでイスラム国の高官、アブ・アラア・アル・イラキ(Abu Alaa al-Iraqi)が北部モスル(Mosul)への空爆で死亡したと、イラク国営メディアは報じました。

 イラク国防省、イスラム国の高官、アブ・バクル・アル・バグダッディ(Abu Bakr al-Baghdadi)もモスルへの空爆で死亡したと言いましたが、どちらの死亡も確認されていません。
 テレビ局「Iraqiya TV」は、国防筋の話として、タル・アファル(Tal Afar)のイスラム国軍事評議会の長、アブ・アラア・アル・イラキが空爆で死亡したと報じました。それより前、ソーシャルメディアへの報告は、アル・バグダッディがモスルで別の空爆で死亡したことを示唆しました。しかし、国防省は情報は空爆が別の高官の1人を殺したことを示すと言いました。空爆がアメリカとイラクのどちらが行ったのかは不明です。


 記事は一部を紹介しました。

 しばしば、テロ組織の高官が死亡したという情報が流れ、あとで否定されることがあります。今回もそうでないことを祈るしかありません。

 また、テロ組織の指揮官を殺しても、別の者が交代するだけで、あまり効果がないと言われてきました。しかし、イスラム国は国家だと宣言することで、守るべき場所ができたことになります。国の軍隊に性質が近くなったことで、指揮官暗殺の意味が強くなった可能性もあります。

 これはアルカイダも同じです。活動している内は、どこででも活動しますが、彼らの目標もイスラム国に似ていて、中東、北アフリカの一部に厳密なイスラム法の統治を確立することです。そうなると、アルカイダも領域を防衛しなければならなくなります。

 高官死亡の真偽と共に、こういう違いについて見極めたいものです。

 


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