オバマ大統領の新戦略とそれに対する反応

2014.9.12


 military.comによれば、オバマ大統領は水曜日、イスラム国を退化、破壊するための長期計画を説明しました。

 「我々の目的は明白です。包括的で継続する対テロ戦略によって、イラクとレヴァントのイスラム国(ISIL)を退化させ、究極的には破壊します」と、オバマ大統領は水曜日の夜にホワイトハウスから国民への14分間の演説で言いました。

 大統領は空爆をシリアに拡大すると言いました。「私はイラクでと同じく、シリアでISILに対する行動を躊躇しません」「これは私の在任中の中心的な原則です。アメリカが脅かす者に隠れ家はないのです」。大統領派ISILに対抗する同盟を率いることには、特に軍人たちにリスクがあると警告しました。「しかし、それが最善のアメリカのリーダーシップです」。

 地上軍は関与しないと言うことで、大統領はジョージ・W・ブッシュ元大統領の政策と彼の計画の違いをつけようとしました。「私はアメリカ国民がイラクとアフガニスタンでの戦争とこの努力が異なることを理解するよう望みます」「アメリカの戦闘部隊は外国の領地での戦闘に関与しません」。

 大統領は、新しい計画はイエメンとソマリアで何年も追求に成功した活動をモデルにして作られたと言いました。しかし、アルカイダ傘下のテログループはイエメンとソマリアで未だに攻撃を実行しています。

 攻撃的な新戦略の下、アメリカはシリアを含め、場所を問わず、ISILを追跡します。

 しかし、当局者はISILに対する作戦の次のステップは、イラクでISILが得たものを後退させることだと言いました。

 シリア国内のISIL拠点を爆撃するのは、おそらくその後ですが、当局者は空爆の拡大のタイムテーブルは言いませんでした。

 高官はイラク軍とクルド軍の訓練と装備に関わるために475人の兵士が派遣されると言いますが、彼らは空爆を呼ぶために地元部隊と共に行動し、目標の選定にも使われると言いました。

 国防総省は先に、約1,043人の兵士がイラクにおり、主にバグダッドにある米大使館、バグダッド空港、バグダッドとイドリブの統合作戦センターの警備任務についていると言いました。

 大統領の演説に先立ち、国防総省は8月8日に始まったISILの空爆の詳細を始めて開示しました。水曜日朝までに空爆は154回で、車両162台を含めて212個の目標を攻撃しました。破壊した車両は、装甲車88台、ハンヴィー37台、兵員輸送車12台、戦車2両、MRAP1台、建設車両1台、その他21台。

 政権高官はイラクの空爆は現在、イラク軍とクルド軍がISILを押し戻すために2〜3倍になったと言いました。

 国防総省は、イラクでの作戦のコストは一般的な数日を遥かに超え、大統領が特殊部隊300人の派遣を決めた6月16日以来、1日あたり750万ドルと見積もりました。

 ホワイトハウスと国防総省は、現在のイラク作戦の費用は現在の会計から支出されますが、2015会計年度の追加予算のために議会にかけることになるだろうと言いました。

 military.comによれば、オバマ大統領の新戦略に対して、議会保守派から批判の声があがりました。

 下院軍事委員会議長、バック・マッキーオン下院議員(Buck McKeon・共和党)は、空爆に絞ったイスラム国を打倒する、彼が「ミニマリストプラン」と呼ぶものを否定しました。マッキーオン議員は、軍事顧問の任務であっても、米軍は戦いのまっただ中に置かれ、イラク軍と共に戦う、補給と通信を支援する、イスラム国から奪った領域を保持することを含めて、究極的にはそれ以上が必要とされることになると予測しました。「米兵は砂漠に立ち、銃を撃ち、彼らは撃ち返してくるでしょう」と、彼はシンクタンク「the American Enterprise Institute」で聴衆に言いました。「他に道がないのは明白です」。彼はムアマール・カダフィ(Moammar Gadhafi)に対する空軍力だけのNATOの作戦が、彼が死んだ途端に不安定になったことを指摘しました。「我々はそれをリビアで試しました。そしてそれは機能しませんでした」。

 BBCによれば、アラブ諸国は、イスラム国と戦うことでアメリカを支援することに合意しました。

 ジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)との会談の後で、彼らは軍事支援と人道支援を提供し、イスラム国へ資金と外国人戦闘員が流れることを阻止すると誓約しました。

 ロシアはシリアへ空爆を拡大することに対して、アメリカに警告しました。ロシア外務省は、そうした行動は、国連安保理の支持がなく、侵略行為となり、国際法に著しく違反すると言いました。

 木曜日、バーレーン、エジプト、イラク、ヨルダン、クウェート、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビアとアラブ首長国連邦を代表する大臣たちは支援を提供しました。NATO加盟国のトルコも、この会議に出席しましたが、コミュニケには署名しませんでした。

 alarabiya.netによれば、イランは木曜日に、アメリカがイスラム国に対して構築している国際同盟に疑いを表明しました。

 「先週、ウェールズで行われたNATOサミットの後に発表されたイスラム国に対する国際同盟には不確実さがあります」とイラン外務省広報官、マルジヒ・アフカム(Marzieh Afkham)は言いました。「テロリズムの根本原因に取り組むための深刻さと真剣さは、根本的に疑問です」と、彼女は声明で言いました。アフカムの意見はオバマ大統領が新戦略を発表した数時間後にありました。

 先週、イラン外務大臣、モハンマド・ジャバード・ザリフ(Foreign Minister Mohammad Javad Zarif)は、アメリカがイラクとシリアで真剣にイスラム国の脅威に対処しなかったと非難しました。彼は、アメリカは以前にイスラム過激派を支援したと言い、ワシントンがアサド大統領と戦う穏健派の反政府派を支援したと暗示しました。

 2011年3月に反乱が勃発してから、イランはアサドの主要な同盟国で、シーア派が主導するイラク政府が民兵と戦うために軍事顧問を提供してきました。


 記事は一部を紹介しました。

 大幅に短く詰めて紹介しました。詳細は元記事で確認してください。

 空爆だけの活動で、イスラム国を打倒できるかと言われると、それは無理な話です。しかし、地上にはイラク軍や自由シリア軍などの友軍がいます。地上では彼らに戦ってもらい、あとは空から攻撃して支援するという形になります。友軍があてになるかと問われれば、イラク軍も自由シリア軍も力不足に思えます。ブッシュ政権もイラクとアフガニスタンで地元の軍を訓練しましたが、ひどい結果だったのは、当サイトで何度も紹介してきました。なので、イスラム国を退化させる可能性はかなりあるものの、殲滅に至る可能性はかなり低いと考えられます。

 新戦略がソマリアとイエメンでの作戦から来ているという意見は疑問もあります。この作戦はアフリカ地域に3ヶ所の無人攻撃機の基地を設置し、所在が分かったテロリストをミサイルで吹き飛ばすという方法でした。地上軍との連携はありません。本質的に別の戦略と考えるべきでしょう。

 しかし、イランの批判は盟邦のイラクで、アメリカがあまり活躍して欲しくないという気持ちが大きいように思われます。ロシアの批判はウクライナ侵攻での趣意返しに過ぎません。

 アラブ諸国の協力は本物の意志です。自国にイスラム過激派が増えれば、自分たちの国も脅かされかねません。

 トルコがコミュニケに署名しなかったのは賢明なことであり、隣国と直接対峙した形にしないために重要です。トルコはすでに十分な貢献を果たしており、どの国もトルコが裏切ったとは考えないでしょう。

 マッキーオン下院議員の意見は、少し外れている感じがします。カダフィ大佐が死んだ後、リビアは安定せず、現在は内紛が続いています。しかし、地元の強力な指導者と、新興勢力のイスラム国は性質が違います。イスラム国が去った地域には、元々存在した秩序が戻り、地元の権力者による当地が復活するはずです。だから、もめ事があるとしても、その地域で伝統的に続いていたものになるはずです。

 


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