ガザ地区の避難所に砲弾が落下

2014.7.25


 BBCによれば、バイト・アヌーン(Beit Hanoun)にあるガザ地区の避難場所として国連が運営する学校が攻撃を受け、少なくとも15人が死亡し、200人以上が負傷しました。

 国連によれば、現在、118,000人以上が国連が運営する学校に避難し、食糧が尽きています。特派員は学校の校庭の地面に血だまりがあり、砲弾が命中したように見える巨大な焼けたへこみがあったと言います。

 国連パレスチナ難民救済事業機関のクリス・ガンネス(Chris Gunness)は、イスラエル軍は公式にバイト・アヌーンの避難所の座標を提供していると言いました。

 イスラエル軍は「午後、ハマスがガザ地区から発射した数発のロケット弾がバイト・アヌーンに着弾しました。我が軍は事件を調査しています」と言いました。

 国連人道問題調整事務所は、イスラエル軍がガザ地区の44%になる、幅3kmの帯を立ち入り禁止区域に指定したと言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 記事に掲載された地図を見ると、イスラエル軍の立ち入り禁止区域の設定は、トンネルを破壊するという目的に合致しているように思えます。しかし、これだけ多くの犠牲者が出たことは、どこかに誤りがあったことを示唆します。

 今回の学校への攻撃がイスラエル軍の仕業かは分かりませんが、映像と写真を見る限りでは、本格的な軍の武器としては威力が小さいように感じます。残念ながら、弾痕そのものが確認できないので、推測の確証は得られません。作戦の目的からして、イスラエル軍が榴弾砲や迫撃砲をこの地域で用いる可能性は非常に低いといえます。

 ハマスのロケット弾が落下した可能性も十分にあります。というのも、バイト・アヌーンにある学校は立ち入り禁止区域に非常に近い場所にあり、ハマスがイスラエル軍を攻撃しようとして発射したロケット弾が落下してもおかしくない位置にあるのです。どちらの可能性が高いと言うなら、現段階ではハマスの方が高いでしょう。

 


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