ガザ地区の死者数が508人へ急増

2014.7.22


 military.comによれば、イスラエルの攻撃によるガザ地区の死者の数は月曜日に508人に達しました。

 月曜日にイスラエルの空爆がガザ地区を攻撃する中、ガザ南部のカーン・ユニス(Khan Younis)の近くの救助要員は一晩中、攻撃で倒壊した家から死体を掘り出していたと、ガザ地区の保健省当局者、アシュラフ・アル・キドラ(Ashraf al-Kidra)は言いました。2週間の攻勢によるアル・キドラはパレスチナ人の死者数は、月曜朝の時点で、カーン・ユニスの現場で見つかった20体を含めて、508人だと言いました。2人は生きて瓦礫から引っ張り出されたと、彼は付け加えました。

 ガザ地区の他の場所で、イスラエルの戦車が南部のラファ(Rafah)西方のシナム家(Siyam)の家屋に発砲し、9ヶ月の子供4人を含めた10人を殺害したと、アル・キドラは言いました。

 イスラエル軍は月曜日、ガザ地区北部からイスラエル南部に通じる2つのトンネルで、ハマスが侵入しようとしたのを阻止したと言いました。イスラエル軍はイスラエル航空機が探知して、照準した後で、侵入者10人を殺害したと言いました。

 日曜日、イスラエルとハマスの2週間の戦いで最初の大きな地上戦は法外に高い代償を払わせ、パレスチナ人65人、イスラエル兵13人を殺し、ロケット発射に使われ、戦いで荒廃した地区から数千人のパレスチナの民間人を避難させました。

 イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相(rime Minister Benjamin Netanyahu)は、攻勢はガザ地区からイスラエルの民間人を攻撃するのを終わらせるために必要なだけ長く続けると言いました。

 イスラエル兵13人が、ガザ市のシヤジヤ(Shiyajiah)でハマスとの戦闘で死に、ガザ地区からイスラエルの町村を狙ったロケットと迫撃砲の攻撃で死んだ民間人2人を含めて、イスラエルの死者数を20人にしました。

 日曜日の夜、ガザ地区にいるハマスの公報、ムシア・アル・マスリ(Mushir al-Masri)は、彼のグループがイスラエル兵1人を捕まえたと主張しました。このニュースにヨルダン川西岸の通りでお祝いが起こりました。しかし、イスラエルはこの主張を公式に確認しておらず、イスラエル国連大使、ロン・プロゾル(Ron Prosor)はハマスの主張は嘘だと言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 予想以上に死者が増えたことに驚きます。かなりの人は危険な地域から逃げたものと考えていましたが、避難はそれほど進んでいなかったようです。2006年のレバノン侵攻では、イスラエル軍は事前にビラを配布し、具体的に避難すべき場所を指定しました。そこは攻撃しないと宣言したのです。それに比べると、今回はほとんど民間人の安全が図られていません。これは国際社会から批判されるべきことですが、なぜそうなったのかを知りたいですね。

 おそらく、パレスチナ人の死者の多くは、ロケットランチャーへの空爆に巻き込まれたのでしょう。民間人に特に多くの被害が出る戦争があります。朝鮮戦争がそうでした。イスラエルは民間人に被害が出ることは考えず、ロケットが発射された場所へ空爆を行います。なので、被害の半分にはハマスの責任もあります。

 このように、戦争では本来の目的以外にも大きな影響が出ることがあります。安倍総理は防衛問題で、あたかも日本が意図しないような結果は起こらないといった発言を繰り返しています。集団的自衛権は日本の抑止力を高めることしかしないといった考え方です。しかし、大抵の戦争で、目的以外の部分で、大きな余波が人々の人生を狂わせるものです。それを忘れてはなりません。

 


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