プーチン大統領がロシア軍に撤退命令

2014.5.21


 military.comによれば、ロシアのウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)はウクライナ付近に展開中のロシア軍に基地へ戻るように命じました。

 この動きはウクライナ危機を縮小しようとするプーチン大統領の意図を示しているように見えます。

 プーチン大統領は先に、ウクライナ国境付近の部隊に帰還命令を出したと言いましたが、アメリカとNATOは撤退の徴候はなく、日曜日に予定されるウクライナの大統領選挙を頓挫させようとするなら、さらなる制裁を科すと脅していました。

 プーチン大統領は月曜日にさらに踏み込み、ロシア政府が公表した声明によると、セルゲイ・ショイグ国防大臣(Defense Minister Sergei Shoigu)に、ロストフ(Rostov)、ベルゴロド(Belgorod)、ブリャンスク(Bryansk)での訓練に参加している部隊を撤退させるよう命じました。


 記事は一部を紹介しました。

 本当にロシア軍を撤退させたかは疑問です。ウクライナ大統領選挙に合わせて、西欧を納得させるための撤退かも知れません。昨日紹介したように、アメリカとNATOが撤退の徴候なしと声明を出したので、とりあえず、その批判をかわそうということかもしれません。

 武力を用いない政権転覆という、これまでのロシアにない手法を使っていることが確認された以上、判断は慎重にしなければなりません。すぐにNATOから撤退の実態が公表されるはずです。それを待ちたいと思います。


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